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サイディングが反る原因は?補修方法や価格・予防方法まで徹底解説

この記事の監修者

ヤマテック株式会社 代表
山下 隆盛

ヤマテック株式会社は、サイディング工事で2022年・2023年 ニチハ株式会社の出荷枚数で神奈川県No.1 を獲得!「外壁リフォームのお困りごとをゼロにする」外装リフォームプロ集団の主催者。

住まいの外壁を下から眺めたときに、表面が反っているように感じることはありませんか。
サイディング外壁は劣化によって変形が起こることがあります。

反りを発見した場合は、早めにメンテナンスをおこないましょう。放置していると、劣化が進行し、大きな補修工事に迫られる恐れがあります。

この記事のポイント

  • 反りが発生した外壁が元に戻ることはない
  • 軽度な反りはビス打ちで対応できる
  • 放置していると、300万円以上の補修が必要なケースもある
  • 適切なメンテナンスによって、反りを予防できる

この記事ではサイディング外壁の反りについて、原因や対策、正しいメンテナンス方法を解説しています。
外壁のメンテナンスを10年以上おこなっていない方は、ぜひご一読ください。

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正直 外装リフォームプロ集団は外壁塗装・リフォームする皆様をサポートいたします。

反りの放置はNG!一度反った外壁は自然に戻らない

窯業系サイディングに反りを見つけた際は、早急に対応が必要です。

なぜなら外壁の反りは、塗装の防水効果が切れているサインあるため。
撥水がされず、水分を吸収した外壁材が膨張・収縮を繰り返すことが、反りの原因です。

外壁の反りを放置すると、ゆがみによって発生した隙間から外壁内部に侵水し、雨漏りやシロアリ被害を引き起こす恐れがあります。

反りが軽微なうちは簡単な補修で解決できる場合もありますが、症状が進行すると大規模な補修工事が必要となり、費用も時間もかかります。

一度反ってしまった外壁が、自然に元の状態に戻ることはあり得ません。サイディングが反っているように見えたら、すぐにプロに相談しましょう。

サイディングが反る【5つの】原因

外壁の反りは、サイディングが水分を吸って起こります。
特に、サイディングの側面や内側といった素地の部分に注意が必要です。

サイディングで吸水しやすい箇所

  • ボードの側面
  • 外壁の内側
  • 塗装がはがれた部分

サイディングは、工場で作られた段階で雨風のあたる表面を塗膜で防水加工し、施工時に側面をシーリングで塞ぎます。
ところが、環境と条件によって素地があらわになると水分を吸収します。

以下に反りにつながる5つの原因を挙げます。

原因1:シーリング・塗装の劣化

シーリングの傷みによって、ひび割れや隙間ができることがあります。
こうした隙間からサイディング側面が露出すると、外壁材内部に水分が染み込み、反りの原因になります。

シーリング部分は外壁本体よりも劣化が早く、5〜10年でメンテナンスが必要です。
シーリング材の劣化が進む前に、適切な時期に補修を行いましょう。

シーリングはどうやって補修する?

シーリングの補修方法には、増し打ちと打ち換えの2種類があります。

劣化が軽微な場合は、既存シーリングの上から新しいシーリングを追加する増し打ちで補修でき、価格も安く工期も短く済みます。
一方、劣化が進行して隙間やひび割れがある場合は、既存のシーリングを全て撤去して新しいシーリングを充填する打ち換えをおこないます。

シーリングの詳しい補修方法や注意点についてはこちらで詳しく解説しています。
>>【超重要】サイディングのシーリングは放置NG!補修方法や注意点まで徹底解説

原因2:サイディングの材質や厚み

ご自宅の外壁が、窯業系や、厚みが12mmのサイディングの場合は、反りが起きやすいです。

サイディングには材質によって窯業系・金属系・樹脂系・木質系の4種類があり、それぞれ特徴が異なります。

さらに、窯業系サイディングのなかでも、厚さ12ミリのタイプは特に反りが生じやすいです。
現在は14ミリの厚みが主流ですが、2008年以前に施工された建物は12ミリの場合もあります。

窯業系サイディングのご自宅の場合は、施工の年代と外壁の厚みを確認してみてください。

原因3:施工不良

外壁施工時に正しい固定がなされていないことも、反りの原因のひとつです。

例えば、正しい位置にビスや釘が打たれていない、固定の方法が間違っているといったケースが考えられます。

一般的に、サイディングの厚みが16ミリ以上のサイディングは、釘ではなく金具で固定される仕様に作られています。まれに施工者が間違って釘やビスを使用すると、しっかり固定されません。

不安定な固定の状態では変形が起こりやすく、隙間から水分を吸収し反りが生じます。

原因4:釘の抜け

サイディングを固定する釘が抜けた場合、空洞になった釘穴から浸水し反りが発生します。

例えば、打ち込んだ箇所の下地が木目の詰まった部分であったり合板と合板のつなぎ目の部分であったりすると、釘がしっかり固定されません。
打ち込む位置は外側から見えないため職人の施工不良ではないものの、結果的に釘が浮いて抜けてしまう恐れがあります。

原因5:温度変化によるサイディングの収縮

サイディングボードは気温や湿度の変化によって、小さな膨張と収縮を繰り返している素材です。
日当たりの良い場所は特に温度差が激しいため、膨張と収縮の周期が短くなり、ほかの場所よりも反りが発生しやすくなります。

反りの補修方法と相場価格

サイディングの反りの程度によって、3つの補修方法があります。
自宅に適した補修方法や相場価格を確認し、補修依頼や見積もりチェックに活かしましょう。

ビス打ち【1万円~】

サイディングの反りが軽度の場合は、ビス打ちで補修対応が可能です。
手で押さえて平らに戻るなら、ビスや釘を打ち込んで固定できます。

ただし、あくまで応急処置です。
反りの周辺でシーリングが劣化していたり塗膜が薄れたりしていないかを確認し、適切なメンテナンスをおこないましょう。

ビス打ちの場合の価格は、一箇所あたり1〜2万円ほどが相場です。

部分張り替え【10万円~30万円】

反りが激しい場合は、サイディングを部分的に張り替える工事をおこないます。
変形しているサイディングを剥がし、新しいサイディング外壁を施工、シーリングで防水処理します。

費用は、サイディング1枚あたり10万円ほどが相場です。
ただし、補修部分が2階以上の場合や縦張サイディングの場合には足場代がかかります。

全面張り替え【300万円~】

反りが激しく、建物で何箇所も散見される場合は、サイディングの全面張り替え工事になります。
元々のサイディングを全て剥がして、新しいサイディングに一新する施工方法です。
反りが進行した建物で心配される壁内の柱状態や、雨漏り・シロアリ被害がないかも確認できる点がメリットです。

ただし、材料費・工事費に加え、足場代や元々のサイディングの処分代も多くかかることから、高額な費用負担になります。
相場は、一般的な戸建て住宅の場合は300万円ほど。工事期間は30日以上かかります。

サイディングが反りやすい建物・箇所

サイディングの反りは、症状が起きやすい建物や箇所に特徴があります。ご自宅に当てはまる項目があれば、注意して見てみましょう。

サイディングが直張り工法の建物

サイディングが直張り工法で付けられている場合は、反りが起こりやすいです。
直貼り工法は外壁と下地との間に通気層がなく、湿気が篭りやすいためです。
塗膜で守られていない内側は、特に水分を吸収しやすく反りが起きます。

1990年代から2000年頃までに建てられた窯業系サイディングの住宅は、直張り工法での施工が多いです。
サイディングが普及し始めた年代で、当時は安価でスムーズに施工できることから主流となっていました。

山下さん

築年数が20年以上のサイディング外壁の建物は、外壁に反りが生じていないかチェックしてみてください。

窯業系サイディングの建物

窯業系サイディングは、セメントと木材繊維などを混ぜ合わせたものを板状に形成し、高温で焼き固めた外壁材です。
水を吸いやすい特徴から、防水を保つための定期的な塗膜の塗り替え・シーリングの打ち換えメンテナンスが欠かせません。

窯業系サイディングとはどんな外壁?

窯業系サイディングは日本でもっとも多く使用されている外壁材です。
外壁材の中でも比較的安価で、豊富なデザインを選べることから、高い人気があります。
適切なメンテナンスを怠らなければ耐久性が高く、30年以上建物を守ってくれる優秀な外壁材です。

窯業系サイディングの特徴や耐用年数についてはこちらで詳しく解説しています。

>>窯業系サイディングとは?特徴・価格・デザインの種類・おすすめメーカーを大公開!

日当たりの良い建物

紫外線は、外壁の塗膜やシーリングを劣化させる原因のひとつです。
よく日が当たる建物は外壁の防水効果が落ちやすいため、劣化部分から浸水し反りが起こります。

例えば、同じ建物でも紫外線が多くあたる南面や2階部分では、早く外壁の劣化が進むことがあります。
反りが生じていないか定期的に見てみましょう。

釘・ビスが使用されている箇所

釘やビスを使用している部分は塗装が剥がれやすく、そこから浸水すると反りが生じます。

また、厚みのあるサイディングは釘やビスではなく金具固定が一般的。そもそもサイディング材の厚みも薄く、反りやすい条件が重なっています。

釘・ビスの抜けがないか、塗膜がはがれていないかをチェックし、気になる箇所を見つけた際は外壁のプロに点検してもらいましょう。

サイディングの反りを予防する方法

サイディングの反りは、メンテナンスによって予防できます。
劣化を防ぐ基本の2つの方法を解説します。

適切な時期の外壁塗装

サイディング外壁塗装の適切な時期は、塗料の種類によって異なります。
塗料の耐用年数に応じた時期に塗装メンテナンスをすれば、外壁の反りを防げます

一般的に10~15年に一度といわれるメンテナンス周期ですが、安価な種類の塗料では耐久性が低く、短い周期で再塗装が必要です。

例えば、比較的価格の安いウレタン塗料は、1,800~2,200円/㎡程が費用相場です。一方、ウレタン塗料よりも高耐久なシリコン塗装やラジカル塗装は2,500~3,200円/㎡が相場。
一般的な戸建てで考えると、1度の塗装で数十万円ほどの費用差額です。

外壁の反りを防ぐには、サイディングに採用されている塗料の耐用年数を把握し、適切な時期に塗装メンテナンスをおこないましょう。


また、塗りなおしの塗料を選ぶ際には、再塗装サイクルとコストを考慮して選定してください。
30年間で塗り替えする回数は、耐用年数の長いシリコン塗料やラジカル塗料が2~3回に対してウレタン塗料は3~4回必要です。

外壁塗装によく使われているシリコン塗料とは?

実は、外壁塗装における採用率の70~80%を占めるシリコン塗料。
コストパフォーマンスの高さとカラーバリエーションの多さから、多く選ばれています。
しかし、10年ほど経過すると塗膜が固くなりひび割れやすくなるデメリットもあります。
シリコン塗料の特徴やほかの塗料との比較はこちらで詳しく解説しています。

>>外壁塗装で人気のシリコン塗料!メリット・デメリット、費用、おすすめ塗料まで徹底解説

シーリングのメンテナンス

反りを防ぐためには、サイディングボード同士のつなぎ目にあるシーリングが切れないためのメンテナンスが重要です。
シーリングの耐用年数から判断した補修計画だけでなく、劣化度合いに合わせた補修をおこないましょう。

なぜなら、シーリングは日当たりや振動の環境によっても劣化の進行状況が大きく左右されるからです。

上記の写真のような症状がある場合は、シーリングの劣化のサインです。
放置していると劣化が進行し、隙間から入った水分によって反りが発生します。

シーリングの補修には増し打ちと打ち替えの2つの方法があり、劣化具合が軽微な場合は簡単な増し打ちで対応できます。

外壁の反りを予防するために、適切な補修メンテナンスで劣化のないシーリングを保ちましょう。

シーリングのメンテナンスのタイミングは?

シーリングの寿命は7~10年と言われます。
しかし、劣化の進行具合を見極めた対応が重要です。

シーリングの劣化原因や補修方法の詳細についてはこちらで詳しく解説しています。
>>【超重要】サイディングのシーリングは放置NG!補修方法や注意点まで徹底解説

サイディングの反りでよくある質問

反りと浮きの違いはなんですか?

サイディングの変形で初期症状として発生しやすいのが反りです。変形が進行すると外壁同士がかみ合わなくなり浮きが発生します。
いずれにしても変形が戻ることはないので、早急に補修対応しましょう。

サイディングの反りは新築時の保証や火災保険などで保証されますか?

一般的な自然劣化による反りは、補償対象外である場合がほとんどと心得ましょう。

一方で、明らかな施工不良と証明できる場合や、自然災害などの不可抗力によって起きた反りの場合は、保証・保険の対象となり得ます。
反りの原因、また保証・保険の契約内容の確認が必要です。

サイディングが反っているのか見た目で判断できますか?

サイディングの反りは、プロでない方が見ても目視で確認できます。
ただし、軽微な変形の場合は、よく観察しなければ気づかないケースもあります。

サイディングの反りまとめ

この記事のまとめ

  • 窯業系サイディングでは、雨水の吸水によって反りが起こりやすい。
  • 塗膜やシーリングが劣化による防水機能の低下が反りの原因。
  • 反りが軽微な場合はビス打ち補修で対応が可能。
  • 適切な時期の塗装・シーリングのメンテナンスによって、反りを防げる。
  • 反りを発見した際は、放置せず早急にメンテナンス補修するべき。

外壁の反りは、塗装の防水効果が切れているサインです。
特に窯業系サイディングは浸水や熱変化に弱い特徴があり、劣化によって反りが生じます。
放置していると、壁内部に浸水が広がり、シロアリ被害や雨漏りを誘発します。

外壁の反りが気になったら、すぐに信頼できる外壁業者に相談しましょう。
大切な住まいを守るために、正しいサイクルでメンテナンスすることが大切です。

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