神奈川県 伊勢原市|直張り工法で外壁内部に水分が貯蓄【外壁張り替え・屋根塗装事例】

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今回はサイディングの全面張り替えと屋根塗装、ベランダ防水をおこなった施工事例です。以下のような方はとても参考になります。

この記事が参考になる人

  • サイディングが直張り工法になっている
  • サイディングを通気工法にしたい
  • 塗膜の剥がれ・サイディングの反り返りが発生している
  • ベランダにタイルを敷いている
使用材料ケイミュー シルフィード(サイディングボード)
日本ペイント ファインパーフェクト(屋根)
日本特殊塗料株式会社 シルビアNADシリコン(軒天)
日本特殊塗料株式会社 シルビアNADシリコン(破風・雨樋)
ロックペイント株式会社 エバーロック(軒天)
日本特殊塗料株式会社 シルビアNADシリコン(雨戸・戸袋)
日本特殊塗料株式会社 タフシール300(ベランダ防水)
大阪塗料 ニューボンデンデラックス(ウッドデッキ)
工事費用400~420万円
相談内容お客様から外装リフォームのご相談があり現地調査をおこないました。その結果、サイディングの反り返りや塗膜の剥がれを発見。原因はサイディングの直貼り工法です。そのため、サイディングを通気工法で張り替えることをご提案しました。また、併せてベランダ防水と屋根塗装、付帯塗装など外装全体のメンテナンスをお任せいただきました。

施工の流れと内容

屋根【劣化状況】屋根全体に雨染み
高圧洗浄で汚れを落とした後、下地処理をしっかりおこない再塗装しました。
外壁【劣化状況】サイディングの反り返り、塗膜の剥がれ、柱やベニヤの腐敗、シロアリの食い荒らし
湿気をため込みやすい「直張り工法」でサイディングが施工されていたため「通気工法」で新しいサイディングに張り替えをおこないました。
また、ベランダの外壁に設置されている笠木に適切な防水処理がされていなかったため、防水処理を施し笠木を付け替えました。
雨樋・破風【劣化状況】軽度の色褪せ
劣化防止のために再塗装しました。雨樋と破風は調和をとるために同じ色で統一しました。
軒天大きな劣化は見受けられませんでした。しかし、今回サイディングを通気工法で張りなすにあたって、湿気の逃げ道となる軒天に、通気部材の取り付けをしました。そして再塗装して保護をしました。
鉄部【劣化状況】旧塗膜の劣化、チョーキング
錆落としや錆止めを施した後再塗装をおこないました。
ベランダ防水【劣化状況】トップコートが劣化
ベランダの床面にタイルが敷かれていたため、すべて撤去しました。そしてトップコートを塗り替え、防水性を高めました。

施工の流れ

  1. 依頼・点検
  2. カーポートのポリカ板の取り外し
  3. 足場工事
  4. 外壁の全面張り替え
  5. 屋根・付帯部の塗装
  6. ベランダ防水
  7. 足場解体
  8. カーポートのポリカ板の復旧
  9. トイレクロス張り替え
  10. 完成点検

外装診断の結果

お客様から外壁リフォームのご相談を受け、外壁や屋根などの調査をしたところ以下のことが判明しました。

外装診断の結果

  • 外壁に湿気を溜め込みやすい「直貼り工法」でサイディングが張られている。
  • ベランダ笠木の隙間から雨水が侵入し、外壁が水分を含んでしまっている可能性がある。
  • 湿気が原因で外壁の反り返りや塗膜の剥離が発生している。
  • ベランダの床面に敷いているタイルが原因で水はけが悪くなり、防水性が悪くなっている。
  • カラーベストの防水性が損なわれており、雨染みがある。

今回の外壁には、反り返りや塗膜の剥離が見られました。その原因は「直貼り工法」と「笠木の防水処理の欠陥」によってサイディングが水分を多く含んでしまったことが考えられます。

直貼り工法とは、下地(柱やべニア)との間位に隙間を設けずにサイディングを張り付ける方法のことです。

通常、サイディングの取り付け時には、湿気を逃がすために胴縁を取り付けなければいけません。しかし、この建物には胴縁がありませんでした。

笠木の防水処理に関しては、笠木のつなぎ目に隙間があったことが大きな問題です。その隙間から雨水が浸入する可能性があります。実際にベランダ部分の外壁は水分を含んで反り返りを起こしていました。

また、屋根やベランダ防水にも劣化が見られたため、再塗装をおこない防水性を高める必要がありました。

外壁張り替え工事
使用外壁:ケイミュー シルフィード

サイディングを剥がす。

ボロボロになった木部を確認。

腐食した柱の補強とべニアの張替え。

防水紙を貼った後、胴縁を取り付け通気性を確保。

水切り板金を取り付ける。

外壁の長さに合わせてサイディングを裁断する。

サイディングを張る。

新しい笠木を設置。

今回のサイディングの張り替えは通気工法を採用しました。通気工法とは、サイディングと下地に空間を作ることで湿気の流れ道を確保する工法のことです。

まずは既存のサイディングをすべて剥がし、腐食やシロアリの被害を受けた柱やベニヤを新しい木材に交換・補強します。

次に、防水シートを貼り付けて胴縁を取りつけます。胴縁はサイディングと下地の間に空間を作る役割があるため、通気工法には欠かせない部材です。

そして、外壁をつたって流れてくる雨水が基礎に流れていかないように水切り板金を取り付けます。基礎のコンクリートは雨水で劣化するため、水切り板金は必ず設置しなければいけません。

これらの下準備が完了したらサイディングを張り付けます。その際、寸法を合わせるために適宜サイディングを現場でカットします。そして、サイディングの目地をコーキングで埋めて完了です。

屋根塗装
使用塗材:日本ペイント ファインパーフェクトベスト

汚れを洗い流す。

下塗りで塗料の密着性を高める。

カラーベスト同士の癒着を防ぐ。

中塗りをする。(上塗りの1回目)

上塗りをする。(上塗りの2回目)


まず、塗装工事専用の高圧洗浄機を使用して屋根の汚れや古い塗膜を除去します。

高圧洗浄後、屋根が十分に乾燥したことを確認してから下塗りをおこないます。下塗りはカラーベストの耐久性を向上させ、上塗り塗料の密着性を高める重要な工程です。

次に、カラーベストの隙間にタスペーサー(縁切り部材)を差し込みます。カラーベストの塗装では、縁切りが欠かせません。

なぜなら、塗料が硬化する際にカラーベスト同士が癒着してしまうからです。カラーベスト同士が癒着すると屋根の湿気の逃げ道を塞いでしまい、カラーベストや下地を劣化させてしまう可能性があります。

タスペーサーを差し込んだ後、上塗りを2回おこない仕上げます。

今回使用した屋根塗料は日本ペイントのファインパーフェクトベストです。ファインパーフェクトベストは紫外線に強いラジカル制御系の塗料で10~12年程度と屋根を長期間保護してくれます。

ラジカル制御とは

ラジカル制御とは、紫外線による塗料の劣化を抑制する技術のことです。塗料には色付けのために顔料が含まれおり、この顔料は紫外線に弱い性質があります。

また、紫外線で塗料が劣化してしまうと白く変色し、塗膜の表面に粉となって浮き出てしまいます。

これをチョーキング現象といい、ラジカル制御系の塗料はこのチョーキング現象対策として開発されました。

破風塗装
使用塗材:日本特殊塗料株式会社 シルビアNADシリコン

上塗り1回目。

上塗り2回目。

破風は雨がよく当たる箇所のため、劣化しやすい箇所です。今回は大きな劣化は見られませんでしたが、撥水性を損なうと劣化が進行してしまいます。そのため、再塗装して防水性を高めました。

雨樋塗装
使用塗材:日本特殊塗料株式会社 シルビアNADシリコン

上塗り1回目。

上塗り2回目。

今回、雨樋に大きな破損・劣化はありませんでした。しかし、色あせがあり美観性を損なっていたため再塗装をしました。

色あせは劣化の始まりのサインです。そのため10年に一度再塗装することで耐久性を維持させる必要があります。

今回は破風と雨樋の調和をとるために同じ色を採用しました。また、ブラック系の色を使用することで建物の輪郭をはっきりさせ、引き締まった印象になりました。

軒天塗装
使用塗材:ロックペイント株式会社 エバーロック

上塗り1回目。

上塗り2回目。

軒天に大きな劣化は見られませんでした。しかし、軒天は屋根や外壁から湿気が流れ込むため劣化しやすい場所です。

そのため、劣化防止の対策として10年を目安に塗り替えることをおすすめします。

今回使用した塗料は防水性と透湿性を兼ね備えたロックペイントのエバーロックです。

雨戸・戸袋塗装
使用塗材:日本特殊塗料株式会社 シルビアNADシリコン

錆を落とし、表面を荒らすことで塗料の密着性を高める。

錆止めを塗布。

中塗り(上塗りの1回目)。

上塗り(上塗りの2回目)。

鉄製の雨戸や戸袋は塗膜が劣化すると錆びやすくなります。また、錆は鉄をもろくさせてしまうため、塗膜が劣化している場合は塗り替えが必要です。

今回は雨戸と戸袋の塗膜が劣化して白くくすんでいる状態だったため、錆止めを施した後、溶剤系の塗料で塗装をおこないました。

山下さん

塗装工事では下地の素材や劣化度合に合わせて水性塗料と溶剤系塗料を使い分けます。特に鉄部には水性塗料は密着しないため、溶剤系塗料を使用しなければいけません。

ベランダ防水トップコート塗装
使用塗材:日本特殊塗料株式会社 タフシール300

タイルを撤去する。

清掃後、サンドペーパーで表面を荒らす。

油分をふき取る。

プライマーを塗布。

トップコートで仕上げる。

今回のベランダにはタイルが敷かれていました。タイルは手軽にベランダをおしゃれにできる人気のアイテムです。

ベランダにタイルを敷くことで、紫外線によるダメージを軽減させる効果が期待できます。その一方でタイルが水分の蒸発を妨げる傾向もあります。

そのため、雨が降った後に乾燥しづらく、防水層を傷めてしまう恐れが……。

ベランダ防水は湿った状態が続くと著しく劣化する可能性があります。場合によっては防水層を作り直さなければならないため防水工事にかかる費用が高額になりかねません。

今回は幸い軽度の劣化であったため、トップコートの塗り替えのみで済みました。また、お客様のご要望により、塗装後はタイルを敷くことを辞めました。

カーポート脱着工事

足場を組むためポリカ板を外す。

今回は足場を組む際にカーポートが妨げになってしまう状況でした。そのため、事前にポリカ板(屋根部分)を取り外しました。

すべての工事が完了し、足場を解体したらポリカ板をもとに戻します。

山下さん

ポリカ板は劣化していると脱着時に割れやすくなります。そのため、工事のタイミングで新しいものに張り替えるのもひとつの手です。

トイレクロス張替え工事

トイレの壁紙を張り替える。

クロスとは壁紙のことです。今回はクロスに黒カビができていました。外壁が湿気を含んでいたため、その湿気が室内まで染み出してしまった可能性があります。

クロスの張替えは下地の木板が痛んでいる場合、木板を張替えた後にクロスを張ることになります。今回、木板は無事であったためクロスのみの張替えとなりました。

軒天通気部材工事

軒天には屋根や外壁から湿気が流れ込みます。そして、湿気が溜まると結露が発生しやすくなります。結露は木材や軒天の板などを劣させる原因になりかねません。

そのため、軒天に通気材を取り付けることは結露を防止するために有効な手段です。

ウッドデッキ脱着・塗装工事
使用塗材:大阪塗料 ニューボンデンデラックス

ウッドデッキは屋外木部専用塗料のニューボンデンデラックスという塗料で塗装しました。

ニューボンデンデラックスは浸透性の塗料のため、木目を消すことなく木材本来の風合いを活かしたまま塗装が可能です。また防腐・防蟻効果があるため湿気で木材が腐るのを防ぎ、シロアリ対策にもなります。

施工完了・ビフォーアフター

今回のメイン工事は、直貼り工法で張られていたサイディングを通気工法で張り替える工事です。

サイディングの直貼り工法は、外壁と下地の間に発生した湿気の逃げ道を塞いでしまいます。湿気はサイディングや木材を劣化を促進させるため、サイディング外壁は通気工法で施工しなくてはいけません。

しかし、サイディング張りの工事に関する知識が乏しい業者だと、誤って直貼り工法をおこなってしまうことがあります。また、1990年代に建てられた家の場合、直貼り工法の可能性が高いです。

もし自宅のサイディングがひび割れていたり反り返っていたり、塗膜が剥がれている場合は直貼り工法になっているかもしれません。

上記の症状がある場合は一度専門家による調査を依頼してみましょう。

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