築年数が経つにつれ亀裂や剥がれなどの劣化が気になり、考え始める外壁の部分補修。
劣化部分を補修したいけれど、部分補修か全面塗装かで悩む方も多いのではないでしょうか。
今回は外壁塗装の部分補修について詳しく解説していきます。
部分補修にするメリットやデメリットはもちろん、注意点や費用の相場も紹介するので、費用を抑えつつ最適な外壁塗装の選択をしたい方はぜひ参考にしてください。
おさえておくべきポイント
- 外壁塗装は部分補修でも問題ないが、基本的にDIYはNG
- 部分補修ではなく全体補修になる場合がある
- 外壁塗装の部分補修は何度も繰り返す可能性が高い
外壁塗装は部分補修できる部位は?相場はいくら?
外壁塗装の部分補修は、大規模な工事を行わずに劣化部分を修復できる修繕方法です。部分的な補修は費用を抑えられるだけでなく、工事期間も短くなるため、気軽に依頼できる外壁塗装です。
全体塗装との違いや部分補修できる外壁の劣化症状、費用相場のポイントを解説します。
全体補修と部分補修の違い
全体補修と部分補修の一番の違いは、劣化の症状と範囲です。また全体補修になると工事が大掛かりになり、費用や工事期間の負担も大きくなります。
部分補修 | 全体補修 | |
---|---|---|
劣化範囲 | 数箇所のひび割れや剥がれ | 全体的な劣化 |
足場・養生 | ハシゴで済むケースが多い | 建物全体 |
費用 | 安い | 高い |
工事期間 | 短い | 長い |
以下が部分補修できる代表的な外壁の症状です。
部分補修に対応できる症状
- 外壁塗装の剥がれ
- 外壁のひび
- 外壁に白い粉のようなものが付着
- シーリングの欠け
- サイディングの浮きや反り
- 苔や藻による汚れ
外壁につく白い粉はチョーキング現象で、外壁の劣化サインです。チョーキング現象が見られる箇所は外壁の防水性が失われています。また、ひび割れや雨漏りを引き起こしやすい状態となっているため、すぐに塗装工事を依頼しましょう。
部分補修できる具体的な部位
外壁塗装の部分補修はできる場所とできない場所があります。
部分補修できる部位 | 部分補修できない部位 |
---|---|
サイディング外壁 鉄部分 プラスチック部分 モルタル外壁 木部 ALC外壁 ケイカル版 | アルミの部位 銅製の部位(塗装や補修によって浮きや剥がれがでやすい) |
アルミや銅などの部分は、塗装や補修によって浮きや剥がれがでやすいので塗装できません。
部分補修の費用相場
部分補修の費用相場を以下にまとめます。施工業者や劣化具合、補修箇所によって金額は変動するため、あくまで相場として留めておきましょう。
補修症状 | 費用相場 |
---|---|
ひび割れ | 一箇所あたり10,000円〜100,000円 (1,700~5,000円/㎡) |
シーリング劣化 | 打ち替え:900~1,200円/m 増し打ち:500~900円/m |
鉄部のサビや腐食 | 上記写真のような「霧よけ」は一箇所20,000~30,000円 |
傷や穴、へこみ | 一箇所あたり 10,000~60,000円 |
苔や藻などによる汚れ | 20,000~50,000円 |
チョーキング | 高圧洗浄代:30,000~50,000円 塗装代:1,700~5,000円/㎡ |
浮き | 1,700~5,000円/㎡ |
そのほか、作業する際の養生や足場、出張費用などが上乗せされます。こちらの費用も施工業者によって変動するので、依頼するときは必ず相見積もりをとり、それぞれの金額を確認するようにしましょう。
外壁塗装を部分補修するメリット・デメリット
外壁塗装の部分補修を行うときは、メリットとデメリットを理解した上で行いましょう。
部分補修は場合によっては状況が悪化する恐れもあります。
本当に部分補修でよいかを考える!
部分補修にはメリットがありますが、デメリットもあります。部分補修でよいのか判断できない場合は、外壁の剥がし検査を行い劣化の範囲を調べることもおすすめです。
サイディングの剥がし検査はこちらの記事で詳しく解説しています。
>>【写真付き】サイディングで剥がし検査すべき劣化症状は?メリット・費用・実例まで徹底解説
メリット1:費用が抑えられる
外壁塗装の部分補修は、全体塗装よりも費用が抑えられます。塗装箇所が少ないと塗料も少量で済み、養生や足場代、人件費も抑えられるためです。
外壁全体の塗装は100万円前後かかる高額工事ですが、部分補修であれば数万円〜数十万円で工事が可能です。補修箇所が少なく全体塗装の必要がないと感じたら、部分補修を選ぶと費用を抑えられます。
基本的に人件費は作業日数に応じて発生します。そのため、作業日数が減れば費用を抑えられますが。
メリット2:施工期間が短縮できる
外壁塗装の部分補修は、全体塗装よりも短期間で工事が終わります。一部分のみしか工事しないので、補修工事時間や準備、撤収時間を短縮できるためです。
通常の全体塗装にかかる工事日数は2週間前後です。
長期間になると工事の音や匂いでストレスを感じやすくなります。
また住人だけでなく、隣家にも音や匂いが影響しクレームに発展するケースもあります。
部分補修だと最短1日で完了するため、騒音や悪臭といった工事のストレスや、隣人トラブルも防げます。
メリット3:自分で修繕できる可能性がある
一部分の劣化で、且つ自宅に塗装道具が揃っているのであれば、自分で修繕できる可能性があります。おもに軽度なひび割れや剥がれ、色あせは市販の補修剤でカバーできます。
たとえば、モルタルやコンクリートの外壁のひび割れにはセメント粉、コーキングのひび割れにはシーリング材が有効です。剥がれや色あせには塗装を行います。
シーリング材は塗装できるシーリング。変性シリコン等が有効です。
とくに外壁塗装に関して知識がある人は、一部分であれば自分で修繕したほうが、簡単で安く済む場合もあります。自由度も高いので、好きな時間に好きな箇所を補修できるのもメリットの一つです。
デメリット1:補修しても改善されないことがある
症状や原因によっては部分補修しても改善されない可能性があります。一部分だけの施工は浮きや色ムラを起こしやすく、補修前とはまた違った問題が起きてしまうためです。
浮きや色ムラは、建物全体の美観を大いに損ねます。とくに玄関や目通り(人目につきやすい箇所)の補修であれば、浮きや色ムラは目立つので、全体の塗り直しを検討したほうが良いです。
部分補修はツヤあり?なし?
一部分だけの塗装を行うのであれば、艶なし塗料がおすすめです。色が違っても艶がないほうが目立ちにくく、自然な仕上がりになります。
デメリット2:何度も部分補修を繰り返すことがある
外壁塗装の部分補修を行っても、再度部分補修工事を行う場合があります。今現在確認できる劣化箇所が少なかったとしても、年月が経つにつれて同じような劣化症状がほかにも出てくるためです。
劣化症状が出るたびに部分補修を行うと、工事の回数だけ足場が組まれます。足場を組む金額の相場は10万円〜20万円と高額です。この費用が毎回上乗せされると、結果として費用も高くなります。
使用している塗料にもよりますが、前回外壁塗装を行ってから10年以上経っている場合は、外壁の耐久性を上げるためにも全体の外壁塗装を検討するのがおすすめです。
デメリット3:部分補修しても全体の劣化は改善できない
外壁塗装の部分補修を行っても、工事後に状態が悪化する恐れがあります。工事した部分の劣化症状は改善されたものの、建物全体の劣化具合は改善されていないためです。
劣化している外壁は建物の耐久性を低くしているので、ひび割れや剥がれを起こしやすいだけでなく、防水性も弱まります。ゆえにほかの箇所でも劣化が進みやすく、補修箇所以外の部分が悪化します。
建物の耐久性を判断するのは塗料の種類なので、塗り直しを行うときも耐久年数の高い塗料を選ぶようにしましょう。耐久年数の高い塗料を選ぶと、1度塗り直せば次の塗装工事までの期間を長く保てます。
また、部位や箇所によって補修するタイミングに差があると、建物全体のメンテナンスする周期がズレることになります。できるだけメンテナンスするサイクルは一致させることで費用を抑えることができます。
外壁塗装の部分補修【3つ】の注意点
外壁の部分補修をした後に後悔しないために、気をつけておきたい4つのポイントをご紹介します。範囲の狭いひび割れや剥がれだと侮らず、事前にポイントを理解しておきましょう。
点検と原因調査を徹底して行う
外壁塗装の部分補修を行うときは、必ず補修箇所の点検と原因調査を行いましょう。劣化症状の原因がわかれば補修箇所も同時に把握できます。
たとえば軒天にシミが見つかった場合、シミを隠す塗装だけの補修はNG。シミができた原因が雨漏りだった場合は、外壁の劣化箇所がほかにも存在するからです。
ほかの劣化箇所に気付けないと、見つかったときに再度部分補修を依頼しなければなりません。時間もコストも2倍かかってしまうので、点検や原因調査はとても重要です。
自分で点検しても原因がわからない場合は、業者に依頼しましょう。徹底した点検や原因調査が、部分補修の成功を左右します。
自分で原因が分からない場合は、原因を説明できる業者を選びましょう。しかし、なかなか原因を業者は少ないです。
しっかとした業者を見つけることもとても大切です。メールでの問い合わせが効率的でおすすめです!
自己判断でDIYはしてはいけない
塗装の劣化部分を自分で補修しようと思っても、自己判断でDIYを行うのは避けましょう。表面に見えているちょっとした劣化が、大きな傷に発展する劣化症状かもしれません。
シーリングや塗装道具はホームセンターでも購入できます。ちょっとした傷ならDIYしたほうが手軽だと考える人も多いですが、自己判断は非常に危険です。
自分ではちょっとしたひび割れだと思っていても、実際には「構造クラック」という深い傷で、雨漏りや虫の侵入リスクが生じる深刻な症状である場合があります。
構造クラックのような深い傷は住宅の強度にも影響を与えるため、業者に依頼して補修するのが最適です。決して自己判断でDIYせず、劣化の原因や深刻度をよく調査してから判断するようにしましょう。
構造クラックとは?
構造クラックは幅0.3mm・深さ5mm以上のひび割れです。建造物の構造本体にまで影響を及ぼす恐れが高く「貫通クラック」とも呼ばれています。割れ幅が大きいと雨水が侵入で、外壁の劣化や腐食、構造本体にまで影響を与えます
ひび割れ(クラック)についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
>>外壁塗装がひび割れはどうする?補修が必要?原因と対策を徹底解説
結果的に全体補修することになる場合がある
点検によって複数の劣化箇所が見つかった場合や、経年劣化によって耐久性が落ちている場合は、全体補修になるケースが多いです。
基本的に外壁は均一的に劣化が進んでいくため、自分で見つけた劣化の傷以外にも劣化箇所が見つかる恐れが大いにあります。また、一部分の雨漏りだとしても、コーキング材が劣化していればほかの箇所も雨漏りし、建物の防水性が低くなっているかもしれません。
このような場合は全体補修になるケースが多いので、部分補修を望んでいたとしても、建物の安全性を考慮し全体補修を検討するようにしましょう。
外壁塗装の部分補修はDIYでもできる?基本はNG
外壁塗装の部分補修は、DIYで補える場合があります。必要な道具はホームセンターで揃えられるものが多いので、初心者でも手をつけやすいです。
ただし、機能性や安全性、美観の問題から基本的にはNG。業者に依頼するほうがきれいに仕上がり、外壁の機能も保たれます。あくまでDIYは応急処置程度に考えておくのがおすすめです。
では具体的に部分補修のDIYはどのように行うのか、どんな症状の場合は自分で行っても良いのかを解説していきましょう。
外壁塗装DIYのメリットとデメリット
外壁塗装の部分補修をDIYでするときは、メリットとデメリットを理解した上で行うようにしましょう。メリットだけを考えて補修を行うと、あとから「やっぱり業者に依頼すればよかった」と後悔してしまうかもしれません。
メリット | デメリット |
---|---|
低コスト 高い自由度 | 対処方法を間違える 危険が伴う 業者の方が安い場合がある 耐久性や美観性が低い |
業者に依頼すると高圧洗浄代や足場代、人件費といった細かい費用を全て請求されますが、DIYだと材料費のみとコストを抑えれます。
また、補修工事をする時間や期間、配色など、自由度が高いのもDIYを選択するメリットの1つです。
しかし普段高所での作業に慣れていない人が高所作業を行うのは危険です。
不安定な場所で作業して失敗すると、プロへの依頼費用や作業代がかさんでコストが上がります。
さらに、素人の補修は壁を傷つけてしまったり、塗料やシーリング材を間違えたりして、建物の耐久性を低くしてしまうかもしれません。塗りムラや液だれといった外観の美観を損ねる結果となったケースが多いのも、DIYを行うデメリットです。
DIYだけでは本格的な修繕はできない
小さなひび割れや剥がれは依頼するよりDIYで補いたいと考えるかもしれませんが、本格的な修繕はできないと心得ておきましょう。
外壁だけの問題であれば良いのですが、木下地も悪くなっていた場合に素人では気づけず、DIYでの修繕もできないからです。下地は建物と塗料を密着させる役割を担っているため、下地が劣化していると、外観だけ補修しても耐久性や防水性は保たれません。
下地が劣化すると建物全体に劣化症状が出る場合があるので、複数箇所補修が必要であれば、DIYでの修繕は避けましょう。
木下地とは?
木下地は建物の外壁や内壁などの基礎となる木材部分のことを指します。
DIYでできる部分的なヘアクラック(0.3mm以下)の補修方法
0.3mm以下の部分的なヘアクラックであれば、DIYでの部分補修が可能です。
事前準備として、ひび割れ部分や周囲を水洗いしましょう。水洗いで汚れが落ちない場合は、中性洗剤を使って落としてください。補修方法は外壁材によって変わります。
モルタルやコンクリート外壁には「セメント粉」を活用するのが一般的です。作業手順は下記の通りとなります。
エポキシパテで補修する方法
- エポキシパテ、パテナイフ、サンドペーパー(グリット数120から220)、クリーニング用の布、マスキングテープなどを準備する。補修エリアをマスキングテープで覆う。
- クラックの両側をクリーニングする。ホコリや汚れ、古い塗料を取り除くために、クラックの周囲を軽くサンドペーパーで研磨する。
- エポキシパテをパテナイフの平らな側を使ってクラックに充填する。
- 充填したエポキシパテが完全に硬化するまで時間をおく。
- サンドペーパーを使ってエポキシパテの表面を平坦化し、周囲の表面となじませる。
- エポキシパテの表面が滑らかになったら、クリーニング用の布で埃や粉を取り除く。
- 塗装や仕上げ材を使い補修箇所を周囲と一体化させる
スプレーで補修する方法
- 飛び散りを避けるため、周囲を養生する
- ひび割れ箇所を水で濡らし、スプレーをふりかける
- セメント粉が落ちない程度の水を霧吹きでふきかける
- 水で濡らしたスポンジで全体をならしきれいにする
- 夏場は15時間、冬場は20時間を目安に乾燥させる
スプレータイプは風が強い日に行うと周囲への飛び散りが想定できるため、よく晴れた風が弱い日に行いましょう。
コーキングのひび割れを補修する方法
コーキングのひび割れはコーキング材で補修します。
補修の手順
- 外壁材を養生し、コーキング材にプライマーを塗布する
- コーキングガンにコーキング材を装着し、充填させる
- 30分〜50分程度で硬化するため、その前にヘラでコーキング材をならす
- 塗り終わったら養生をとり、2日間前後乾燥させる
これらを業者に依頼すると、洗浄は高圧洗浄で行ってもらえますし、高所作業も問題なく施工できます。自分では水洗いや手が届く範囲が限界なので、汚れがひどい場合や高い位置にヘアクラックがある場合は、業者に依頼するようにしましょう。
DIYでできる部分的な色あせの補修方法
一部分の色あせであれば、DIYで補修できます。ただし、色あせ範囲が広い場合や複数箇所ある場合、高所にある場合は業者へ依頼するのがおすすめです。
補修の手順
- 事前準備として、色あせ箇所の高圧洗浄を行う
- 外壁が乾いたら、汚れが落ちなかった部分をサンドペーパーで磨く
- 塗料が付着して困る部分の養生を行う
- ローラーやハケで下塗りする
- 下塗りが乾燥したら中塗りと上塗りを行う
外壁は必ず高圧洗浄機で洗浄するようにしましょう。汚れが残っていると塗装が剥がれる原因になります。落ちなかった汚れはサンドペーパーを使用しますが、外壁は表面が平らなほど塗料が密着しやすいので、丁寧に行うようにしてください。
また、塗料を塗るときは下塗り・中塗り・上塗りの3度塗りが基本です。2度塗りだと耐久性が弱くなるので注意しましょう。乾燥に時間がかかるため、余裕をもって工事日程を依頼しましょう。
業者にも日程をしっかり確認しましょう!
悩んだら部分補修でも業者依頼すべき
劣化箇所が少し多かったり、クラックの深さや大きさがよくわからず工事方法を悩んでしまった場合は、専門の業者に相談して依頼しましょう。
失敗すると結局業者に修繕依頼をしなければならないため、明らかにDIYで修繕できる小さな傷以外は、業者に依頼したほうが耐久性も見栄えも良くなります。
業者に依頼すればクオリティの高い工事だけでなく点検作業や原因追求行うので、自分では見つけにくい高所の修繕箇所も見つけられます。
1度にしっかりと補修すれば、次の工事までのメンテナンスサイクルを長く設けられるため、本当にDIYで修繕できるか迷ったら、業者へ依頼するようにしましょう。
外壁塗装の部分補修でよくある質問と回答
外壁塗装の部分補修を検討しているときのよくある質問と回答をまとめました。今まさに部分補修をしようか考えている人は、下記の質問をよく確認して、不安がない状態で部分補修を依頼できるようにしましょう。
-
全体補修と部分補修どちらがよいですか?
-
補修箇所が多い場合は全体補修を行い、傷が浅いものや範囲が狭い劣化症状は部分補修が良いでしょう。ただし、自己判断で工事内容を決めると、次々に劣化箇所が見つかり何度も部分補修をする結果となる可能性があります。工事内容を決めるときは必ず業者に相談し、点検や原因追求を行った上で必要な工事を選択するのがおすすめです。
また、部分補修の場合は前回の塗装業者が無償で対応してくれることもあります。保証内容を確認して相談、依頼をすることが大切です。
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部分補修のデメリットはありますか?
-
部分補修のデメリットは下記のような場合です。
・補修しても改善されない場合がある
・何度も部分補修を繰り返すことがある
・補修しても悪化する恐れがある外壁の劣化はどの場所でもある程度同じ速度で進んでいくため、部分補修を繰り返す可能性が高くなるでしょう。さらに、一部分だけの補修だと建物の劣化症状は改善されず、外観の美観を損ねるケースも多い傾向にあります。
-
どんな劣化症状も部分補修で対応できますか?
-
全ての劣化症状が部分補修で対応できるわけではありません。部分補修で対応できるのは、下記のような症状の場合です。ただし、外壁の種類によるので、まずは業者に相談することが大切です。
・ひび割れ
・剥がれ
・浮きや反り
・鉄部のサビや腐食
・苔や藻などによる汚れ
・傷や穴、凹み
いずれも範囲が狭く、劣化箇所が少ないと部分補修の対象となる場合が多いです。
外壁塗装の部分補修のまとめ
外壁塗装の部分補修を行うときは、トラブル内容を確認することが非常に重要です。
一部分の補修であれば部分補修のほうが費用を抑えられますが、範囲が広かったり、前回塗装してから10年以上経っている場合は、全体塗装のほうがトータルの費用を抑えられる可能性が高くなります。
部分補修の際の注意点
- 点検と原因調査を徹底して行う
- 自己判断でDIYしてはいけない
- 美観、外観に差がつく可能性がある
- 結果的に全体補修する場合がある
とくに自己判断でのDIYは、耐久性や外観の仕上がりに不安が残るためNG。DIYで補えそうな小さな傷であっても、本格的な修繕はできないと心得ておきましょう。
全体補修か部分補修かDIYか悩んだら、専門の業者に相談するのがおすすめです。失敗すると工事費用は2倍以上になってしまうため、劣化症状を細かく点検し、美しい仕上がりの外壁を手に入れましょう。