今回はサイディング外壁の張り替えと破風・雨樋塗装をおこなった施工事例です。サイディングを全面張り替えており、以下のような方はとても参考になります。
この記事が参考になる人
- 塗膜の剥がれが気になる方
- 外壁の経年劣化が気になる方
使用材料 | レナータストーン(外壁) シルビアNADシリコン(破風・雨樋) オートンイクシード(シーリング) |
工事費用 | 約300万円 |
施工の流れと内容
外壁 | 塗膜が膨れている原因は、使用している塗料の防水性が高く、塗膜と外壁の間に水分が溜まりやすいことが原因として考えられます。塗膜をはがした上に塗装できるものの、塗膜を剥がした部分にむらができるので仕上がりが美しくありません。そのためサイディング自体の張り替えを実施しました。 |
シーリング | シーリングの破断やキレツがところどころ見られます。原因は、経年劣化もしくはプライマー塗布が少ないなどが考えられます。シーリングを打ち換えた上に塗装をすると外観の風合いが変わったり、すぐに剥がれたりするため、張り替え後新たに打ちました。 |
施工の流れ
- 養生・テープ処理
- 既存外壁・防水シート剥がし
- 防水シート張り
- 銅縁設置
- サイディング張り
- 破風塗装
- 雨樋塗装
外装診断の結果
お客様から外壁リフォームのご相談を受け、外壁などの調査をしたところ以下のことが判明しました。
外装診断の結果
- 塗膜を剥がして再塗装しても仕上がりが悪くなるためサイディングを張り替えた方が良い
- シーリングの経年劣化や亀裂が見られた
調査したところ、外壁塗装の膨れが見つかりました。膨れの原因は、複数考えられます。例えば、塗料の防止性が高く、外壁と塗膜の間に入った水分の逃げ場がなくなった場合や、下地と塗料の相性が悪かった場合などです。
とはいえ塗膜の膨れを剥がして再塗装しても、仕上がりにムラが生じたり、数年後すぐに補修したりする必要があります。そのため、サイディングの張り替えを提案しました。
他に、軽微な劣化が見られたため、雨樋や破風の塗装をおこないました。
養生・テープ処理
養生して塗料の飛散を防ぐ。
細かい部分はテープで養生する。
まずは自宅周辺の敷地や、細かい部分をシートやテープで養生します。しっかりと養生して、塗料の飛び散りによる汚れを防ぎます。
既存外壁・防水シート剥がし
サイディングを外す。
防水シートを剥がす。
既存のサイディングを剥がします。サイディングの内側にある防水シートも剥がし、新しいシートに張り替えます。防水シートは湿気を逃がす役割を持ち、家の腐食を防ぐため重要です。
防水シート貼り
窓周辺に防水シート。
角の部分もしっかり貼る。
屋根周辺の斜面に合わせて貼る。
防水シートを設置します。防水シートは、建物への雨水の浸入を防ぐ役割や、室内の湿気を逃がす役割を果たします。役割をしっかり果たすためには、施工中の防水シートの破れに注意が必要です。
胴縁設置
胴縁を留め付ける。
屋根の斜面に長さを合わせて設置。
一定間隔で留め付け。
胴縁を留め付けます。胴縁は、外壁を支える重要な下地です。胴縁は釘で留める工法と胴縁の上に金具で固定する工法があり、今回は釘で留める工法を採用しました。
外壁張り替え
使用材料:KMEW レナータストーン
新しいサイディング材に張り替える。
既存のサイディングを剥がし終えて防水シート・胴縁などの下地を設置したら、新しいサイディングを張ります。今回はKMEWのレナータストーンを使用しました。石積み風のデザインで、雨で汚れを洗い流す親水機能を搭載しています。
サイディング張り替えの工法は、金具でサイディングを固定する金具留め工法があります。金具留め工法は、仕上がりが美しくなる点や地震に強いメリットがあります。
ただし、工事費用は釘留め工法よりも高額な点がデメリットです。詳しくはこちらの記事で解説しています。
破風塗装
使用材料:シルビアNADシリコン
破風を塗装。
サイディングの張り替えを終えたら、破風塗装をおこないます。破風とは、屋根の端に取り付けられている板です。雨や風から守る役割を果たします。今回は耐久性やコストパフォーマンスに優れたシルビアNADシリコンのQWルシールピンクとQWルバレスダークブラウンを使用しました。
雨樋塗装
使用材料:シルビアNADシリコン
足場を組み立てて塗装する。
雨樋塗装をおこないました。雨樋とは、集まった屋根の水を地面へと排出する役割を持ちます。破風と同様、塗料はシルビアNADシリコンを使用しました。
施工完了・ビフォーアフター
今回の工事内容は、塗膜の膨れ・剥がれに対応するためのサイディングボードの張り替え・破風塗装・雨樋塗装です。
ムラのないきれいな仕上がりになり、新築のような家へ生まれ変わりました。サイディングの色や柄を変えたことにより、ツートンカラーが際立つ仕上がりになっています。
外壁の膨れの原因は塗料の選択ミスでした。
外壁や塗料に詳しい専門業者が外壁の劣化度合いを詳細に確認したことで、サイディングの劣化原因が分かりました。その結果、適切な方法でメンテナンスできたのです。
もし調査不足で外壁の劣化原因に気づけていなかったら、すぐに劣化症状が再発したり、ムラのある仕上がりになったりしていたかもしれません。
今後外装リフォームを考えている方は、しっかりとした知識を持っているかつ適切な施工内容を提案してくれる業者へ相談しましょう。