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サイディングとタイルを徹底比較!特徴や価格、メリット・デメリットを解説

この記事の監修者

ヤマテック株式会社 代表
山下 隆盛

ヤマテック株式会社は、サイディング工事で2022年・2023年 ニチハ株式会社の出荷枚数で神奈川県No.1 を獲得!「外壁リフォームのお困りごとをゼロにする」外装リフォームプロ集団の主催者。

デザイン性に優れている外壁といえば「サイディング」と「タイル」の2種類があげられます。特に「タイル調サイディング」は一見本物のタイルのように見えるため、タイル外壁と並んで人気を集めています。

どちらも重厚感のある仕上がりになるため、外壁に採用すればラグジュアリーさが増すこと間違いないでしょう。とはいえ、タイル調サイディングとタイル外壁の違いがわからないという方がほとんどだと思います。

そこでこの記事では、サイディングとタイルのどちらを選ぶべきかわかるように、それぞれの特徴や相場価格、メリット・デメリットについて詳しく解説します。

おさえておくべきこと

  • サイディングは初期費用が安いが、メンテナンス周期が短い
  • タイルはメンテナンス頻度は少ないが、初期費用が高い
  • 築年数が古い建物にタイルを採用する際は耐震性に注意が必要
  • 外壁材の選択は「安全性」「耐久性」「デザイン性」「予算」の優先度をまず決める
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サイディングの特徴【シェア率80%の主流な外壁材】

サイディングとは板状の外壁材のことで、「窯業系」「金属系」「木質系」「樹脂系」の4つの種類があります。軽量性と耐久性の高さから近年の住宅を中心に広く利用されており、中でも窯業系サイディングは、日本の新築住宅で80%の採用率を誇る定番の外壁材です。

また、タイル調やレンガ調などデザインが豊富なうえ、初期費用が安く施工も簡単なことから業者の質に左右されにくく、高い品質の外壁を手軽に実現できます。

サイディングの種類や代表的なメーカーについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
〉〉定番の外壁材!サイディングの種類とメーカーを徹底解説!

サイディングの4つのメリット

外壁の採用率が高いサイディング。その人気の理由は、以下4つのメリットがあるからです。

サイディングのメリット

  • 安価で工事できるため初期費用がおさえられる
  • デザインが豊富で多様な雰囲気に合わせやすい
  • 施工しやすいため業者を選ばない
  • 軽量で耐震性が高い

1.安価で工事できるため初期費用がおさえられる

サイディング施工の費用相場は3,000~8,000円/㎡と比較的手頃です。その理由は材料費と人件費の低さにあります。

サイディングの主な原材料はセメントと安価なうえ、工場で機械を用いて大量生産することでコストをおさえています。また、現場での施工はサイディングをビスで張り合わせていく単純なものです。短期間でおこなえるため、ほかの外壁に比べて人件費がかかりません。

山下さん

モルタルやタイルは外壁を1から作り、その場で模様づけやタイルの配置をするため時間がかかってしまいますが、サイディングは板を張るだけで完結します。

2.デザインの種類が豊富で多様な雰囲気に合わせやすい

サイディングはタイル調、レンガ調、石積調、木目調、ライン調、塗り壁調など多彩なバリエーションがあります。さらに、窯業系、金属系、木質系、樹脂系といった素材も複数存在します。

この多様なデザインと素材の組み合わせにより、モダンやナチュラルなど様々なスタイルに対応が可能です。

山下さん

モダンな建築にはスタイリッシュなデザインのタイル調、ナチュラルな雰囲気を演出する場合には木目調や石積調のサイディングがおすすめです。

3.施工しやすいため業者を選ばない

工場で製造されるサイディングは品質が安定しているため、現場での切断や穴あけなどの加工が簡単におこなえます。また、板を張り合わせるだけと施工も単純です。そのため、塗り壁ほど技術は必要としません。

とはいえ、いくら施工しやすいからといっても業者選びをおざなりにするのは危険です。信頼性やサービス品質は業者によって差があるため、評判や実績、対応力、口コミなどを確認しましょう。

また「窯業系サイディング施工士」という国家資格を保有しているか確認することをおすすめします。窯業系サイディング施工士とは、窯業系サイディング施工士職に3年以上従事している職人が試験を受けられる資格です。

窯業系サイディング施工士の資格を保有していれば知識と技術を持っている証となるため、業者選びの選択肢の一つとして頭に入れておきましょう。

サイディング施工の業者選びについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
〉〉サイディングの見積り依頼【チェックポイント14選】

4.軽量で耐震性が高い

サイディング外壁はモルタル外壁やタイル外壁に比べて非常に軽量であるため、地震が起きた際に建物にかかる負担を軽減します。実際に1995年の阪神・淡路大震災では、窯業系サイディングを使用した住宅の約86%がほとんど無傷だったという実績があります。(※)

(※)ニチハ 窯業系サイディング 優れた耐震性 (建築)

山下さん

阪神・淡路大震災以降、サイディングが注目され普及率が上がったことから、耐震性に優れた外壁材として注目を集めました。

サイディングの2つのデメリット

サイディングは初期費用の安さや耐震性の高さから導入しやすい外壁材である反面、以下2つのデメリットがあります。

サイディングのデメリット

  • 耐久性が低い
  • 定期的なメンテナンスが必要

1.耐久性が低い

窯業系サイディングそのものに防水性はなく、湿気に弱い外壁材のため、サイディングは塗膜によって防水性を補っています。しかし、塗膜が劣化すると雨水を吸収してしまい長持ちしません。

特に湿気を含んだ状態で日光にさらされると、温度の上昇によってサイディングが反り返ったり、ひび割れを起こしたりします。

また、寒暖差の厳しい地域では、より顕著に劣化現象が現れる可能性があります。そのため、サイディングは使用環境やメンテナンスの頻度を考慮しましょう。

山下さん

タイルに比べると耐久性は劣りますが、決してサイディングの耐久性が著しく低いというわけではありません。

2.定期的なメンテナンスが必要

窯業系サイディングの寿命は、適切に塗装メンテナンスをした状態で耐用年数は30年といわれています。サイディングは生産時に工場で焼付塗装が施されていますが、その防水性は7年~10年ほどです。

そのため、築10年を目安に塗り替えが必要です。その後も定期的な外壁塗装が推奨されており、30年たつ頃には寿命を迎えるため、張り替えが必要になります。

メンテナンス頻度は塗替えの際の塗料で変わる

新築から10年で外壁塗装が必要なのは共通ですが、2~3回目の塗替えメンテナンスの頻度は1回目の塗替えに使用する塗料によって変動します。例えばシリコン塗料であれば10~15年後、フッ素塗料や無機塗料であれば15~20年後が再塗装の目安です。

また。ニチハの「プレミアムシリーズ」であれば、サイディングの変色・褪色に30年保証が付いています。

各塗料のメンテナンス頻度についてはこちらの記事をご覧ください。
>>外壁塗装の塗料は8種類!メンテナンス頻度と価格を徹底解説!

タイルの特徴【高耐久で重厚感のある外壁材】

タイルは熱や水、気候変化に強く長期間美しい外観を保ってくれるため、外壁や床、浴室など様々な場所で採用されている素材です。さらに、タイルはデザインの自由度が高く多様な色や形、質感を楽しめるため建物に個性を与えます。

ただし、タイルの施工には高い技術が必要であり、作業に時間がかかります。また、決してメンテナンスフリーではなく、特に目地(コーキング)やモルタルの補修は欠かせません。さらに、重量があるため建物の耐震性にも注意が必要です。

タイルの4つのメリット

タイルは古くから愛され、今も根強い人気があります。そんなタイルのメリットは以下の4つです。

タイルのメリット

  • 耐久性が高い
  • メンテナンス頻度が少ない
  • 高級感・重厚感がある
  • デザインが豊富で表情豊かな雰囲気になる

1.耐久性が高い

タイルは無機物である砂や粘土、天然石から作られており、紫外線の影響を受けにくい外壁材です。また、水を吸収しにくい性質から、雨による劣化を抑制し、長期間にわたって美観性を保ちます。

そのため、変色や劣化がほとんど見られず、耐用年数は40年以上に及びます。

山下さん

長期的な耐久性が重要視されるビルやマンション、公共の建物はタイルの採用率が高いです。

2.メンテナンスの頻度が少ない

タイルは紫外線や水に強く耐用年数が長いため、メンテナンス頻度が少ないことが大きなメリットです。仮に、地震や飛来物の衝突によってタイルが割れてしまっても一部分のみの補修で済みます。もし汚れが気になる場合はクリア塗料で防水塗装ができます。

タイルは完全なメンテナンスフリーではありません

タイル自体にメンテンナスが必要なくても、接着剤として使われるモルタルや、目地・サッシのコーキングは劣化するため10年に1度の補修は欠かせません。モルタルやコーキングの劣化を放置すると、タイルに浮きが発生して落下する可能性があり危険です。

タイル外壁のメンテナンスについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
>>タイル外壁は塗装不要?塗装するメリット・デメリットや注意点を解説

3.高級感・重厚感がある

外壁に使用されるタイルは凹凸や立体感があるため、高級感や重厚感の演出に最適です。また、天然石は自然の美しさをそのまま取り入れ、タイル特有の重厚感が際立ち建物に深みをもたらします。

サイディングにもタイル調のものはありますが、本物のタイルが持つ質感や豊かな表情は他の素材には再現できません。

山下さん

玄関まわりをワンポイントでタイルにするだけでも印象が引き締まります。

4.デザインが豊富で表情豊かな雰囲気になる

外壁タイルは多様な色や形があり、建物に表情豊かな雰囲気を作り出してくれます。さらに職人の手作業によって唯一無二のパターンとデザインが生まれるため、他の建物と差別化を図りたい方におすすめです。

また、タイルはサイディングボードに比べ一枚が小さく、建物の曲線や複雑なデザインに適用できるため、自由度の高い施工が可能です。

タイルの3つのデメリット

おしゃれかつ高級感が演出できてメンテナンス頻度が少ないため、一度施工してしまえば後が楽なタイルですが、以下のようなデメリットもあります。

タイルのデメリット

  • 初期費用が高い
  • 重量があるため耐震性が下がる
  • 施工の難易度が高いため技術が必要

1.初期費用が高い

タイル外壁は「材料費」と「人件費」の2つの観点から、他の外壁材に比べて初期費用が高くなる傾向があり、費用相場は13,000~30,000円/㎡です。

外壁に使用するタイルには厳しい自然環境に耐えるため、耐久性の高い高品質なタイルが必要です。また、タイルを壁面に取り付けるための専用の接着剤やモルタルも必要になり、材料費の負担が大きくなります。

さらに、すべて職人による手作業になるため、時間を要し人件費も増加します。

2.重量があるため耐震性が下がる

地震などの揺れが発生した際、重いタイル外壁は建物全体の揺れに対して負荷をかけてしまいます。そのため、十分な耐震対策が施されていない場合、タイルはおすすめしません。

特に1981年以前に建築された住宅は、建築基準法の耐震基準が改正される以前の基準に従って建てられている可能性が高いため注意が必要です。

山下さん

築年数の古い建物の外壁リフォームにタイルを採用する場合は、耐震構造に問題がないか事前に専門家に相談しましょう。

3.施工の難易度が高いため技術が必要

タイル外壁の施工には職人の高い技術力が要求されます。特に未熟な職人が施工するとタイルが浮いたり、歪んだり、場合によっては欠落する可能性があります。

しかし、建築業界において職人不足の問題は顕著になっており、技術力の高い職人を見つけにくいのが現実です。そのため、業者を選ぶ際には業者の実績や評判、資格の有無を確認することが重要です。

山下さん

タイル張り技能士という国家資格があり、一級技能士は特に技術力と経験豊富な職人の証です。

サイディングとタイルどちらを選ぶべき?【比較表付き】

サイディングとタイルのどちらかを選ぶ際は、「安全性」「耐久性」「デザイン性」「予算」のいずれかを優先すべきか決めてから考えることがおすすめです。

例えば、建物自体がRC構造や耐震性に自信のあるハウスメーカーで建てられている場合、デザイン性を優先して問題ないのでタイルを選択できます。

反対に、築年数の古い建物の外装リフォームや地震の多い地域の場合は、安全性を最優先しサイディングを選択するのがおすすめです。

このように、建物の現状や立地条件を確認したうえで優先事項を決め、実現したい内容に合う外壁材を選ぶようにしましょう。サイディングとタイルのそれぞれの特性は、以下の比較表を参考にしてください。

サイディング(窯業系)タイル
耐用年数30年40年
初期費用の相場3,000~8,000円/㎡13,000~30,000円/㎡
メンテナンス周期と方法・10年に1度の塗替え
・5年~10年に1度シーリングの打替え
・反りや欠損がある場合は張り替え
・5年~10年に1度シーリングの打替え
・タイルの割れ、浮きがある場合は部分的な交換
素材・木材繊維とセメントの混合・粘土
・天然石
耐久性・サイディング自体に防水性はない
・熱に弱い
・タイルは水を吸い込まない
・紫外線に強い
耐震性・軽量で揺れの影響を受けにくい・重いため揺れの影響を受けやすい
デザイン・デザインが豊富
・曲線や複雑な造形には向かない
・ほかの建物との差別化がしにくい
・高級感や重厚感を演出できる
・曲線や複雑な造形に対応できる
・オリジナリティのある仕上がりになる

初期費用をおさえたいなら「サイディング」

サイディングは初期費用がおさえられ、一般的には10年ごとの塗り替えで30年も持続するため、経済的な選択肢として優れています。ただし劣化を放置してしまうと早期の張り替えが必要となり、逆にコストが高くなる可能性があるため、定期的なメンテナンスが必要です。

山下さん

適切なメンテナンスをおこなえば、サイディングは長期的に耐久性を維持できます。

メンテナンスの手間を省きたいなら「タイル」

タイルは耐久性が高く、紫外線や水による劣化に強いためメンテナンスが比較的少なく済むことが大きな利点です。実際に一度の改修をするために手間がかかってしまうような公共施設では、メンテナンス頻度の少ないことからタイルが多く採用されています。

山下さん

ただし、目地やサッシのコーキング、タイルを張るためのモルタルは定期的なメンテナンスが必要です。

サイディングとタイルでよくある質問と回答

サイディングとタイルでよくある質問をまとめました。どちらを選ぶべきか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

サイディングとタイルの価格差はどれくらいですか?

サイディングとタイルの価格差は1㎡あたり10,000~22,000円で、タイルよりサイディングのほうが安いです。

サイディングとタイル、ランニングコストが高いのはどちらですか?

サイディングのほうがランニングコストは高いです。サイディングは10年に1度の塗装が必要で、シリコン塗装の場合の費用相場は2,500〜3,200円/㎡。一方、タイルは5〜10年に一度のシーリングとモルタルのメンテナンスのみで済み、目地の打替えの費用は900〜1,500円/mになります。

サイディングとタイルの違いは何ですか?

サイディングとタイルどちらを選ぶべき?【比較表付き】をご覧ください

サイディングとタイルのまとめ

この記事のまとめ

  • 外壁材はデザイン性だけではなく、築年数と耐震性も考慮して決める
  • サイディングは初期費用が安く、適度なメンテナンスをすることで長持ちする
  • タイルは耐久性が高くメンテナンス頻度が少ないためコストパフォーマンスがよい
  • サイディングもタイルもメンテナンスは必要

サイディングとタイルは両方とも魅力的な外壁材のため、どちらを採用するか迷う方が非常に多いです。

どちらの外壁材にするかは、予算やそれぞれのメリット・デメリットを把握したうえで決めましょう。特に、タイルを採用する場合は建物自体の耐震性に問題がないか専門家に相談してから判断することをおすすめします。

また、どちらか一つの外壁材にこだわるのではなく、建物全体は耐震性の高いサイディングにし、目立つ正面の外壁や玄関前のみをデザイン性の高いタイルにするなど、部分的に使い分ける方法もあります。

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