外壁塗装を最安で施工する方法と【絶対に削ってはいけない費用】を徹底解説

「外壁塗装を安く依頼したい」「見積書に記載されている項目で省ける項目は無いか」と悩んでいませんか。外壁塗装の依頼時や、業者選びで気をつけるポイントを把握すれば塗装費用の節約が可能です。

しかし、工事代金を安くするために必須の作業を削ると施工不良や工事に不満が残り、再塗装・補修などかえって費用がかかる恐れがあります。

本記事では、外壁塗装を安くする方法や、必須項目について解説します。相見積もりのコツについても紹介しているので、少しでも外壁塗装を安く依頼したい方は参考にしてください。

外壁塗装の相場は30坪で80～100万円

外壁塗装の相場は建坪が30坪の家で80～100万円で、下記の理由から価格が変わります。

お住まいの場所によっては、トラックや重機が入れない場合は有料駐車場代の費用を支払う必要があります。また、遠方から業者を呼ぶための出張費もかかることもあります。

他には、夏などの閑散期に依頼したり、使用する塗料の種類を変えたりすると価格が安くなることもあるため、安くする方法についてしっかりと把握しておきましょう。

外壁塗装が安すぎる際は悪徳業者を疑うべき

相場からかけ離れた見積もりを提示された場合、工事に必要な項目を削っている恐れがあります。ずさんな工事や詐欺のケースが考えられるため、工事項目の内訳をしっかりと確認しなければなりません。

費用を減らすには上記に含まれる内の利益を削りますが、必要な工事費や・材料費を削り安く見せる業者もいます。もしくは、後で高額な費用を追加請求される場合があるため、極端に安い業者への依頼はおすすめできません。

外壁塗装の悪徳業者についてはこちらで解説しています。
＞＞外壁塗装で悪徳業者と契約したけど解約できる？解約方法から対処法まで徹底解説

長期的なライフプランを見越した費用検討が重要

外壁塗装を依頼する際に、今後のライフプランから塗料の耐久性などを考えることが重要です。安さだけで塗料を選んでしまうと、次のメンテナンス時期とライフイベントが重なる恐れがあります。

子どもの進学や新車購入など、出費のかかる時期と耐用年数を照らし合わせて塗料を選びましょう。

外壁塗装の施工費用を安く抑える【8つの】方法

外壁塗装の施工費用を抑える方法は8つあります。外壁塗装を依頼する前にしっかりと把握しておきましょう。

１：助成金や火災保険を利用する【制度による】

助成金や火災保険を利用すると施工費用を安くできる可能性があります。

火災保険は経年劣化には対応していないため間違えないよう注意してください。台風などの天災や自動車衝突などの事故で外壁が傷ついた際に利用可能です。契約内容により異なるので、加入している保険会社に問い合わせてみましょう。

また、市町村によっては外壁塗装が対象になる助成金を利用できます。

ただし「家の機能性を高める塗料（遮熱塗料など）を利用する」など条件が含まれることもあるので、条件に当てはまっているかどうか自治体に確認しましょう。

２：大手HMではなく地域密着の塗装専門店に依頼する【30～40％ダウン】

大手HMよりも、地域密着型の塗装専門店の費用の方が30～40％安いです。

大手HMの場合、塗装作業は下請け業者がおこないます。そのため大手HMと下請け業者の間の中間マージンを支払わなければならず、3～4割ほど割り増しになります。

対して、地域密着の塗装専門店は契約から施工まで一貫しておこなうため、中間マージンが発生しないためその分費用がかかりません。

地域密着型の専門店を選ぶ際は、保証や材料・品質も比較することが大切です。

３：期間限定などのキャンペーンを利用する【内容による】

外壁塗装を安く施工するために、期間限定でお得に外壁塗装ができるキャンペーンを利用する方法があります。

チラシや新聞などに記載されている場合があるので、お得に外壁塗装をしたいと考えている方は普段からチェックしましょう。また、塗料や施工期間を満たしているかどうかの確認も必要です。

ただし、必要以上にキャンペーンをアピールして契約を迫る悪徳業者もいるため、だまされて低品質な施工をされないよう注意しましょう。

悪徳業者かどうかを見極めるためには以下の方法があります。

キャンペーンを利用してお得に外壁塗装するために、優良業者が提示しているかどうか確認することが大切です。

４：ローンではなくキャッシュで支払う【〜約10%ダウン】

ローンではなくキャッシュで支払うと、金利を払わなくて済むためその分安くなります。

一般的なリフォームローンは、2023年7月時点では1.5～8.8％です。150万円の塗装費用を、5年払いの住宅ローンで組むと総額費用は約157万〜185万円になり、7～35万円の差額が生じます。

キャッシュで支払えば、金利は発生せず工事費用だけで済むため総額は安くなります。ただし、外壁塗装工事はまとまった金額が必要なので、預貯金に余裕がない方はよく計画を立ててから考えましょう。

５：外壁と屋根は同時に塗装する【15万円ダウン】

外壁と屋根を同時に塗装すると、足場代を1回分節約できます。外壁塗装も屋根塗装も足場の設置をしなければならず、1回の工事につき15～20万円かかります。

外壁塗装と屋根塗装を別々でおこなうと足場代は総額30～40万円かかってしまうため、1度で済ませてしまいましょう。

６：塗料のグレードを確認する

塗料の種類やグレード・耐久性を見たうえで、グレードを下げると節約につながります。

塗料の価格差は、耐久性の長さや性能による違いです。グレードの高い塗料は、セルフクリーニングなどの機能を持つため、美観の維持ができます。

特に耐久性や性能にこだわりがなければ、節約のために塗料のグレードを下げるのも1つの方法です。

７：過剰なサービスは除外する

過剰なサービスを除外して工事費用を安くしましょう。一般的に見積りに記載される施工内容の相場をまとめました。次の項目に記載されていないサービスは不要な可能性があるので、照らし合わせてみましょう。

施工内容	相場
足場	700～1,000円/㎡
高圧洗浄	100～300円/㎡
塗装	1,200～5,500円/㎡
養生	100～180円/㎡
諸経費	費用合計の10～15％
シーリング打ち替え	900円～1,500円/㎡

８：閑散期に依頼する【5万円ダウン】

閑散期に依頼する代わりに料金の値下げを交渉すると、対応してもらえる可能性があります。

手の空いてるタイミングで施工をするのは業者にとって都合が良いため、柔軟な対応に期待できます。ただし、塗装専門店によって判断は異なるため、過度な交渉はしないよう注意してください。

外壁塗装で削ってはいけない項目と費用

外壁塗装は価格だけでなく施工品質も重要です。価格にこだわりすぎて必要な施工を削ってしまうと、再工事が必要になりかえって費用がかかります。ここでは、必ず依頼すべき項目とかかる費用について解説します。

足場はクサビ式が原則

足場はクサビ式でおこなってもらいましょう。

足場の種類は単管足場とクサビ式に分けられます。単管足場は価格が安いものの、板ではなくパイプの上で作業をするため、足場が不安定です。

そのため次のデメリットがあります。

上記のデメリットによって、業者の塗装作業に支障が出て施工品質が下がる恐れがあります。施工品質が下がると、再工事をしたり、耐用年数まで保たなかったりするため、足場はクサビ式を選びましょう。

塗り回数は減らしてはいけない|基本は3度塗り

外壁塗装の価格を下げるために塗装回数を減らすのはおすすめしません。外壁塗装は基本的に下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本です。

塗装回数を減らすと、外壁と塗料の密着性が下がり、塗膜がはがれやすくなります。塗膜が剥がれると外壁の耐久度が下がり劣化を早める原因になります。

施工の品質を保つ施工前点検や完了検査は必須

施工前点検や完了検査を行わないとトラブル発生につながるため、必ず依頼しましょう。

点検	内容	必要性
施工前点検	外壁の状態や劣化部分を調べ、必要に応じて施工前の補修を行う	・外壁の状態に応じ適切な施工を行う ・高圧洗浄での浸水を防ぐ
完了検査	塗装作業後に塗り残し・塗りミスなどがないか確認する	・足場を活用し隅々までチェックできる ・高所なら足場のあるうちに行える ・ミス発見から対応まで迅速に対応できる

完了検査をおこなわず足場解体後にミスが発覚すると、足場の際設置など作業が大掛かりになります。

洗浄前の部分補修をしないと水漏れの恐れがある

外壁にひび割れなどの劣化がある場合、高圧洗浄をする前に補修しなければなりません。

部分補修をしなければ、劣化部分から外壁内部に高圧洗浄の水が浸水する恐れがあるからです。外壁が浸水すると、内部の木部が湿気で弱って腐食し、建物全体の耐久性が下がります。

上記の状態になると、外壁を大規模修繕しなければなりません。壁内部に浸水しないよう、高圧洗浄をする前に部分補修はしっかりと行いましょう。

塗料は価格だけでなく機能と耐久性で選ぶ

塗料は価格だけでなく、機能と耐久性で選びましょう。

価格の安い塗料を選ぶと耐久性などが落ちる恐れがあります。メンテナンスの頻度が増えるため、ランニングコストに優れていません。

また遮熱性の高い遮熱塗料や、セルフクリーニング効果のある光触媒塗料など、機能性に優れた塗料もあるので、住まいの環境に合わせて塗料を選ぶことが大切です。

施工内容・価格の検討には相見積もりが必須

相見積もりを上手に取り入れて、納得できる価格と施工内容で契約することが大切です。相見積もりのポイントは次の通りです。

しっかりと比較検討するため相見積もりは2〜3社に絞る

業者を比較検討するためには、相見積もりは２～3社に絞りましょう。相見積もりする業者が多すぎると、比較検討に時間が割けません。最終的に「一番価格が安いから」「営業担当者の愛想が良かったから」と根拠のない理由で選ぶ恐れがあります。

より充実した検討にするためには、優良業者2～3社を厳選して、価格や施工納期などをしっかりと比較することが大切です。

最適な業者選びをするため優先事項を決めておく

あらかじめ優先事項を決めることは最適な業者選びに繋がります。優先事項を決めておかないと、業者を比較しづらくなるからです。

例えば「A業者はオシャレな外観にできそうだが、価格が他の業者よりも高い」「B業者は対応が早くて丁寧だが、外壁塗装の外観にバリエーションがない」など、良い点や気になる点は異なります。

外壁塗装で何を優先すべきかあらかじめ決めておくと、どの業者にすれば良いかスムーズに検討できます。

施工品質の確保のためにも強引な値引き交渉はNG

施工品質の確保のために、値引き交渉は強引におこなわないようにしましょう。理由は次のとおりです。

クレーマーとみなされると、業者とのやりとりがしづらくなる恐れがあります。業者とのスムーズなやりとりがトラブルを防ぐ場合もあるため、強引な姿勢をとらないことが大切です。

また、業者が低価格で施工するために工賃のかかる技術力の高い職人を現場に入れなかったり、グレードの低い塗料を使用したりするため、品質の低下に繋がります。

安すぎる業者は品質が低いので選ばない

安すぎる業者は施工品質が低い恐れがあるので選んではいけません。外壁塗装の費用の内訳から削れる費用は利益のみです。しかし、中には人件費や作業費を削って費用を安くする業者もあります。

他の業者と比べて、10%以上安い場合は悪徳業者の恐れがあるため、慎重に検討しましょう。

外壁塗装のメンテナンス費用を抑える方法

外壁塗装のメンテナンス費用を抑える方法は4つです。

重度のひび割れなど劣化が進行する前に外壁塗装を行う

外壁の劣化が進行すると劣化補修など施工内容が増え、費用が上がる恐れがあります。また外壁塗装で対応できない重度な劣化がある場合、外壁交換など大規模な補修が必要になります。

どうしてもすぐに外壁塗装ができない場合は、応急処置として部分補修を行いましょう。部分補修できる項目と一般的な費用は下記をご参考ください。

部分補修のサイン	費用相場
カビ・コケ	20,000円～50,000円
浮き・はがれ・膨らみ	1,700～5,000円/㎡
サビ	500～1,000円/㎡

耐久性のあるグレードの高い塗料を使用する

サイディングの塗装を長持ちさせるためには、グレードの高い塗料を使用することをおすすめします。塗料は経年や紫外線により劣化するため、耐久性や耐候性に優れているほど性能を維持できるからです。

くわえて、グレードの高い塗料の中には、機能に優れた塗料がありおすすめです。遮熱塗料や断熱塗装など、熱を家の中に入れない機能を持つ塗料を利用すれば、光熱費の節約に期待できます。

外壁材に塗装不要の樹脂系サイディングを採用する

外壁に塗装不要の樹脂系サイディングを採用すると、メンテナンスコストが下がります。樹脂系サイディングは、素材に顔料を染みこませているため塗装が必要ありません。

他にメンテナンスコストがかからない要因となる特徴は次の通りです。

樹脂系サイディングはシーリングレスなので、シーリングに関する工事が必要ない代わりに、初期費用が高い点を把握したうえで検討しましょう。

外壁材に耐久性の高いタイル外壁を採用する

外壁材に耐久性の高いタイル壁を使用するとメンテナンス費用を抑えられます。

タイル外壁は無機質素材でできているため、塗装不要です。そのため塗り直しの必要がなく、ランニングコストに優れている特徴があります。

くわえて、紫外線や雨風の影響を受けづらいため耐候性に優れており、劣化しづらい点がメリットです。ただし、タイル自体にヒビが入ったり、シーリングのはがれが見られたりした場合はメンテナンスが必要です。

外壁塗装を最安で実施する際のよくある質問と回答

外壁塗装を最安で行う方法のまとめ

外壁塗装は、依頼する時期や業者を考慮すると安く済ませることができます。ただし費用だけでなく、長期的な目線で塗料のグレードを選んだり、施工内容を決めたりすることが大切です。

また費用が安すぎる業者は悪徳業者の可能性があるため、だまされないように注意が必要です。