
外壁塗装をしたものの、予想と違う結果や、施工に不備を感じてクレームを伝えたいと思った経験はないでしょうか?いざクレームを伝えようとしても、伝え方に悩んで躊躇してしまうケースが多くあります。
今回は、外壁塗装のクレームの伝え方やクレームを受けたときの対処法について解説します。実例を用いながら解説するので、現在外壁塗装工事に不満がある人は、ぜひ参考にしてください。
おさえておくべきこと
- クレームは時間を置かずすぐに伝える
- 施工業者に責任がある場合は無償で対応してもらえる場合が多い
- 施工業者と問題が解決しない場合は、第三者機関に相談する
- 近隣住民からクレームがきたら、状況を確認してすぐに業者に対応してもらう
クレームはできるだけ早く伝えよう
外壁塗装の施工状況に不満がある場合は、なるべく早く施工業者に連絡し、確認をとりましょう。時間が経ってからのクレームは、大きなトラブルに発展しかねません。
気づくのが遅くなってしまったら、工事後に伝えて大丈夫です。クレームに抵抗があったとしても、外壁塗装は高い金額を支払う大規模な工事なので、迷っている場合もすぐに相談しましょう。
業者にクレームを伝えるときの方法
業者にクレームを伝えるときに注意したいポイントが4つあります。やみくもにクレームを伝えると悪質な「クレーマー」という扱いを受けて取り合ってもらえない恐れがあります。
注意したい4つのポイント
- 正しいクレームの伝え方
- 誰が費用負担するのか確認する
- 解決しない場合は第三者機関を活用する
- 工事中の近隣へクレームする際は慎重に
正しいクレームの伝え方
クレームを伝える場合は、感情的にならず、丁寧な説明を心がけましょう。感情的な口調や怒りをぶつけるような説明では、適切な対応をしてもらえない恐れがあります。
クレームは適切な対応をしてもらうための手段なので、冷静に順序立てて状況を説明することが大切です。クレームを伝えるときは、下記を意識しましょう。
正しいクレームの伝え方
- 順序立てて伝える
- 丁寧な言葉で伝える
- 写真や実物を見ながら説明する
- 契約書を確認する
- 希望する対応を簡潔にまとめる
誰が費用負担するか確認する
施工に不満がある箇所に追加で補修を行う場合、費用は誰が負担するのかを確認しましょう。施工不良があった場合は無償で補修してもらえることがほとんどです。
ただし、業者に過失がない場合は、費用負担が発生する恐れがあります。下記のようなクレームは費用負担が発生するケースが多いので注意してください。
費用負担が発生しやすいケース
- 塗料の色味が想定していたものと違う
- 口約束だけで書面の記載がない(サービスが有料になっていたなど)
- 施工後期間が空いてからの外壁塗装の剥がれ
剥がれは施工不良?
外壁塗装の剥がれは施工不良だけでなく経年劣化や外傷も考えられます。工事の保証期間が過ぎている場合は経年劣化と見なされ追加費用が発生するので、外壁塗装後に剥がれを見つけたら、なるべく早く連絡するようにしましょう。
外壁塗装の剥がれについてはこちらで詳しく解説しています。
解決しない場合は第三者機関を活用
当人同士での解決が望ましいですが、どちらも非を認めない場合や、問題解決に向けて動いてもらえない場合は、第三者機関の活用を視野に入れましょう。
外壁塗装のトラブルに対応してくれる第三者機関は下記を参考にしてください。
第三者機関 | 費用 |
---|---|
国民生活センター | 無料 |
住宅リフォーム・紛争処理支援センター | 無料(1時間のみ) |
弁護士 | 有料 |

工事中の近隣住宅へクレームする際は慎重に
工事中の近隣住宅へのクレームは、今後の近隣関係を左右します。地域のコミュニティに参加している人や、近隣住宅のつながりが強い地域に住んでいる人は、慎重にクレーム対応しましょう。
クレームを伝えるときは施主である近隣住民を責めずに、「施工業者に伝えて欲しい」とお願いする言い方を心がけましょう。近隣住民と関係を保ちつつ、トラブルを解決できます。
外壁塗装でよくあるクレームと対処法
外壁塗装で想定されるクレームとその対処法を紹介します。外壁塗装に不満を感じて悩んでいる人は、自分の状況に合うものを確認しましょう。
よくあるクレーム
- 塗装の色がイメージと違う
- 契約と違う色や塗料が使用された
- 施工中の匂いと騒音が気になる
- 色ムラ、塗り残し等の施工不良
- 外壁以外への塗料の飛び散り
- 施工完了後に剥がれやピンホールができた
- 施工期間が予定より遅延した
- 施工時間が夜中まで続いている
- 片付けがされず散乱している
- 費用見積もりより高く請求された
- 業者と連絡が取れない
塗装の色がイメージと違う
塗装の色がイメージと違った場合は、施工不良に当たりません。再塗装には追加費用が発生する恐れがあるため、注意が必要です。
カラーシミュレーションを活用しよう
塗装の色のイメージを合わせるためには、事前にカラーシミュレーションを利用するのがおすすめです。
モニターによって若干の色味の違いがあるものの、使用する塗料の色味を確認できたり、配色をスマホやパソコンで考えたりできるので、外観の完成をイメージしやすくなります。
カラーシミュレーションについてはこちらで詳しく解説しています。


色味のイメージを合わせるために、サンプルボードの使用もおすすめです。
契約と違う塗料や色が使用された
打ち合わせで塗料の色や塗装範囲を確認したにもかかわらず契約と違う塗料や色が使用された場合は、施工不良に当たるため再塗装を依頼しましょう。民法634条でも業者に瑕疵が認められた場合は賠償請求できるという記載があるため、追加費用を払わずに再塗装してくれる場合がほとんどです。
トラブルになった際も後から確認できるよう、打ち合わせ時の議事録は必ず保管します。契約と違う塗料であるにもかかわらず塗り直しに応じてくれない場合は、第三者機関に相談しましょう。

施工中の匂いと騒音が気になる
施工中の匂いと騒音は、作業中にどうしても発生してしまう場合が多いです。ストレスが溜まるからといってむやみにクレームを伝えると、業者が作業しづらくなる可能性があるため注意が必要です。
ただし、作業員の話し声による騒音が気になる場合は、クレームを伝えるとすぐに対策をしてくれます。
工事中の匂いと騒音の原因は?
匂いの原因は塗料です。乾燥すれば落ち着くので、クレームはすぐに伝えずにマスクをしたり、扇風機で風向きを変えて対策しましょう。
騒音の原因は工事で使用する金属音である場合が多いです。作業中にどうしても発生してしまう音なので、気になる人は昼間外出して対策しましょう。
工事中のストレスについてはこちらで詳しく解説しています。

油性塗料特有のシンナー臭さが気になる場合は、水性塗料の使用を検討しましょう。
色ムラ・塗り残し等の施工不良
色ムラや塗り残しなどの施工不良は、業者による過失なのですぐに連絡して塗り直しや補修工事をしてもらいましょう。連絡するときは、下記を伝えるとスムーズです。
施工不良によるクレームの伝え方
- 色ムラや塗り残しを発見した日
- 施工不良箇所はどこか(写真もとっておく)
- 塗り直しなど希望する対応方法
また、口頭約束はトラブルの原因となるため、簡単な補修工事であっても議事録を取り、必ず書面で契約しましょう。

外壁以外への塗料の飛び散り
外壁塗装中に生じた外壁以外への塗料の飛び散りは、業者による過失であるため、すぐにクレームを伝えるようにしましょう。ほとんどの業者は加入している請負業者賠償責任保険で対応します。
これは自宅の敷地だけでなく、道路や車、近隣住宅に飛び散った時も同様です。塗料の飛散は美観を損ねる原因にもなるので、早めの対応を心がけましょう。どのようなケースで保険が適応になるかも契約前に確認できると、トラブルになった際も安心です。

施工完了後に剥がれやピンホールが起きた
施工が完了してすぐに剥がれやピンホール(気泡)を見つけたら、業者に連絡する前に契約書に記載されている保証期間を確認しましょう。保証期間内であれば無料ですぐに補修工事が実施されます。
契約書に保証期間の記載がない場合でも、リフォーム瑕疵保険に加入していれば、保険で補修工事を依頼できます。
リフォーム瑕疵保険に加入していない場合や、保証期間が過ぎている場合は、まず業者に状況を説明してください。優良企業であれば無料で対応してくれる場合があります。


補修対応が難しいようであれば、1人で解決しようとせず、第三者機関に間に入ってもらってトラブルを解決するようにしましょう。
施工期間が予定より遅延した
外壁塗装は、天候に左右されやすく、施工期間が遅延する恐れがあります。適切な塗装をするための遅延であれば問題ないため、まずは遅延している原因を確認しましょう。
遅延の確認をした際、納得のいく説明をもらえなければ業者側の不手際が原因である場合があるため、クレームを伝えて対処してもらう必要があります。いずれにせよ、工事が予定より遅れている場合は新たに工事日程を提示してもらい、進捗を把握するようにしましょう。
施工時間が夜中まで続いている
施工時間が夜中まで続いているのは、工期を短縮しようとしている悪徳業者である恐れがあります。夜中の施工は近所迷惑にもなるので、業者に連絡してクレームを伝えましょう。
乾燥時間の短縮は施工不良に当たるので、施工時間・施工期間に関しては気になった時点で早めに確認するようにしましょう。

朝早くから夜遅くまで作業していると結露や夜露を無視している可能性が高く、乾燥時間を守っていない恐れがあります。
片付けがされず散乱している
優良業者であれば、作業道具の片付けは毎日行われます。そのため、道具が散乱していたり、掃除すらされていない状況であれば、すぐに業者にクレームを伝えましょう。
外壁塗装で使用する工具は取り扱いが難しいものが多く、子供が触ったら危険です。出しっ放しの工具は盗難に繋がる恐れもあるため、トラブルに発展しかねません。

道路に出ていれば近所迷惑にもなるので、早めの対処を心がけましょう。
費用見積より高く請求された
費用見積もりより高く請求された場合は、下記のようなケースが想定できます。
見積もりより高く請求されるケース
- 頼んでいないところが塗られて請求された
- 説明がない箇所を工事されていた
このような場合は、見積書の内容で契約しているため、業者に責任があります。追加工事が必要なケースもありますが、その場合は双方納得した上で契約書を交わしてから追加工事に着手してもらいます。
業者から相談なく工事が行われたり、なんども追加費用を請求されたりする場合は、施工費用を釣り上げようとしている悪徳業者の恐れがあるため注意が必要です。


クレームを伝えても対応してもらえなかったら第三者機関に相談しましょう。
業者と連絡が取れない
施工不良を見つけて業者に連絡が取れないと、悪徳業者の恐れがあります。悪徳業者は施工代金の支払いが完了したらクレームややり直しを一切受け付けないため、連絡が取れなくなる場合がほとんどです。
そのほかの悪徳業者の特徴は下記を参考にしてください。
悪徳業者の特徴
- 大幅な値引きを提示してくる
- 足場を無料にするといってくる
- 工事費が前払い
- 訪問営業にくる
業者と連絡が取れなくなったらどうする?
業者と連絡が取れなくなったとしても泣き寝入りせず、第三者機関に相談するようにしましょう。
悪徳業者についてはこちらで詳しく解説しています。
自分が近隣住民からクレームを受けた時の対処方法
外壁塗装をしたときの近隣住民からのクレームは、足場の越境や物の破損、塗料の飛び散りなどが想定されます。外壁塗装を検討している人は、下記の対処方法を確認してください。
相手の意見を真摯に聞く
近隣住民からクレームがきたときは、相手の気持ちを尊重し、意見を真摯に聞くことが重要です。相手は不満が溜まっている状態なので、まずはその気持ちを受け止め、対応する姿勢を伝えましょう。
物損や塗料の飛び散りなど業者の対応が必要な状況であれば、クレーム内容を共有しなければなりません。経緯や被害状況を詳しく聞き、相手にはすぐに業者に対応してもらう旨を伝えましょう。
写真や実物で状況を確認する
近隣住民からクレームを受けたら、正しい状況を把握するために被害状況を確認しに行きましょう。写真でも良いのですが、実物を自分の目で確かめたほうが業者に説明しやすくなります。
被害状況を確認するときは、外壁塗装による被害かどうかを確認するため、被害に気づいた日時も聞くようにしてください。工事日程とタイミングが合えば、外壁塗装による被害の可能性が高いため、すぐに業者に連絡しましょう。

業者に説明するときのために、被害状況の写真をとっておきましょう。
状況を少しでも早く業者に伝える
近隣住民からクレームがきたらその日のうちに施工業者と連携をとり、早めに対応して欲しい旨を伝えましょう。クレームは対応が遅いと、相手の不満がどんどん溜まってしまいます。
業者から連絡がきたら、いつ対応できるのか、どんな対応ができるのかを相手に伝えましょう。素早く明確な回答をすれば納得してもらいやすくなります。
対応を後回しにしない
後手後手の対応になるほど解決が難しくなるので、後回しにしないで早めの対応を心がけましょう。できるなら施工中に解決することが望ましいです。
施工中の対応が難しい場合は、具体的にいつ頃対応できるのかを伝えましょう。曖昧な回答をすると相手は後回しにされたと感じ、関係性悪化につながるため注意が必要です。
外壁塗装のクレームでよくある質問
外壁塗装のクレームでよくある質問をまとめました。クレームについてまだ不安な点がある人はぜひ参考にしてください。
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追加補修は有償と言われましたが、支払う必要はありますか?
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施工不良の場合は無償で補修工事してもらえますが、施工業者に過失がない場合は有償となるケースが多いです。施工不良の場合、優良企業であれば加入している請負業者賠償責任保険で対応してくれます。
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業者がクレーム対応してくれない。どうすればよいですか?
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業者との話し合いで解決しない場合は、第三者機関に相談しましょう。主な第三者機関は下記を参考にしてください。
・国民生活センター
・住宅リフォーム・紛争処理支援センター
・弁護士
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近隣からのクレームは施主が窓口になりますか?
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必ずしも施主が窓口になる必要はありません。事前挨拶のときに業者の電話番号を渡して窓口を設定しておけば、クレームは直接業者に行くようになります。
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近隣からのクレームを防止する方法はありますか?
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工事前後に挨拶に行くようにしましょう。事前に工事の説明をしておけば、寛容な心で受け止めてもらえるようになります。挨拶に行くときは、下記事項を説明するようにしてください。
・施工期間
・施工内容
・施工業者に関する情報
・施工時間帯
・施工場所
・トラブルがあった際の連絡先
外壁塗装のクレームまとめ
クレームは対応が早いほど解決してもらいやすいので、気づいた時点ですぐに施工業者に連絡するようにしましょう。クレームを伝えるときの正しい伝え方は下記を参考にしてください。
正しいクレームの伝え方
- 順序立てて伝える
- 丁寧な口調で伝える
- 写真や実物を見ながら説明する
- 契約書を確認する
- どんな対応をして欲しいのか簡潔にまとめる
責任の所在を明らかにすることも重要です。話し合いで解決しない場合は第三者機関に相談してください。また、近隣からクレームを受けたときは、下記の方法で対処するようにしましょう。
近隣からクレームを受けたときの対処法
- 相手の意見を真摯に聞く
- 写真や実物で状況を確認する
- 状況を少しでも早く業者に伝える
- 対応を後回しにしない
クレームは後回しにすると大きなトラブルに発展する可能性があるため、迷った時点で業者に相談するようにしてください。