「外壁塗装中は洗濯物が外干しできないって本当?」こんな話を耳にして動揺している方もいるのではないでしょうか。結論から言うと、外壁塗装中は洗濯物を外に干すことができません。なぜなら、塗料やホコリ、臭いなどが付着してしまうからです。
そこでこの記事では、外壁塗装中の洗濯物問題を徹底解説します。工事中の洗濯物の対処法や外に干せない理由、室内干しの洗濯物を早く乾かす工夫まで紹介。外壁塗装を控えている方は参考にしてください。
おさえておくべきこと
- 外壁塗装中は、基本的に洗濯物を外に干すことができない
- 工事中は室内干しするか、乾燥機やコインランドリーを利用する
- 近隣住宅にも洗濯物を外に干さないよう、事前に挨拶しておく
外壁塗装中の洗濯物はどうしたらよいか?3つの選択肢を紹介
冒頭でもお伝えしたとおり、外壁塗装中は洗濯物が汚れたり作業の邪魔になったりするため、基本的に洗濯物を外に干すことはできません。
また、工事中はすべての窓が養生されてしまうため、ベランダやバルコニーへ続く窓の開閉ができなくなります。
しかし、工事中ずっと洗濯をしないわけにはいかないため、外に干せないのであれば他の方法で洗濯物を乾かさなければいけません。
そこでこの章では、外壁塗装中の洗濯物の乾かし方について、3つの選択肢を紹介します。工事中に「洗濯物が乾かなくて困った」とならないように事前に確認しておきましょう。
1.室内干しをする
1つめの選択肢は室内干しです。室内干しであれば衣類に汚れや塗料が付着したり、塗料独特の臭いが移ったりする心配もありません。
室内干しをする際は、除湿機やサーキュレータの使用をおすすめします。湿度が下がるうえに風通しが良くなるため、洗濯物の乾きが早くなります。
また、生乾き臭が気になる場合は、除菌・防臭効果のある洗剤を使用するのも一つの方法です。
室内干しはどうしても雑菌が繁殖しやすく、生乾き臭が発生しやすくなります。そのうえ、外壁塗装工事中は飛散防止ネットが張られているため、室内に太陽光がほとんど入りません。
除湿機やサーキュレーターといったアイテムをうまく活用して、快適に室内干しができるようにしましょう。
室内に湿気がたまると家具などが傷んでしまうため、干す場所には注意が必要です。リビングなど空間が広い部屋が適しています。
2.乾燥機や浴室乾燥機を使う
2つめの選択肢は乾燥機や浴室乾燥機を使うことです。室内に洗濯物を干すよりも短時間で乾かすことができるほか、外で作業する塗装業者に洗濯物が見えてしまう心配もありません。
浴室乾燥機は浴室に設置された乾燥機のことで、温風や冷風によって干した洗濯物を素早やく乾かせます。入浴中は使用できないため、家族の人数が多い場合は使用するタイミングに注意してください。
また、乾燥機は外壁塗装中だけレンタルすることも可能です。レンタルする際は、工事の日程に合わせて事前に手配することを忘れないようにしましょう。
3.コインランドリーを利用する
3つめの選択肢はコインランドリーを利用することです。室内に干すスペースがない場合や自宅に乾燥機や浴室乾燥機がない場合におすすめです。洗濯物を運ぶ手間はありますが、コインランドリーで洗濯から乾燥までおこなえば短時間で洗濯を終えられます。
コインランドリーの利用代は自己負担です。洗濯物の重量によって異なりますが、1回の洗濯で少なくとも1,000~1,500円程度は必要なため、塗装工事中に何度も利用すると費用がかさんでしまいます。
出費をおさえるには自宅で洗濯をして、乾燥機だけ利用すると良いでしょう。濡れた洗濯物は重たくなり持ち運びが大変ですが、洗濯にかかる料金が不要になり節約につながります。
外壁塗装中に洗濯物が干せない3つの理由とは?
外壁塗装中に洗濯物を干せない理由は以下のとおりです。
外壁塗装中に洗濯物を干せない理由
- 汚水やホコリ、塗料の飛散で洗濯物が汚れるため
- 作業の邪魔になり効率が落ちるため
- 洗濯物に塗料の臭いがつくため
1.汚水やホコリ、塗料の飛散で洗濯物が汚れるため
塗装工事に汚水やホコリ、塗料の飛散は付き物なので、外に洗濯物を干すと汚れてしまいます。
塗装前は外壁についたサビやコケなどの汚れを高圧洗浄で落としたり、ひび割れた下地を削って補修したりすることで、汚水やホコリ、鉄粉、木くずなどが飛散します。
また、塗料の飛散も避けられません。特にエアスプレーなどを使った吹き付け塗装は飛散しやすいです。ローラーや刷毛を使い手塗りしても、風の強い日などは飛散する恐れがあるため注意してください。
工事中は常に汚れや塗料が飛散していると覚えておきましょう。
2.作業の邪魔になり効率が落ちるため
外に洗濯物が干してあると、塗装業者は作業に集中できません。洗濯物を汚さないよう注意するあまり、作業効率が悪くなったり工期が遅れたりする可能性があります。
外に洗濯物があるのと無いのでは、作業のしやすさが変わってきます。すぐに終わるような作業も、洗濯物があることで時間と手間がかかってしまいます。
スケジュールどおりに工事を進めるためにも、外壁塗装中の外干しはやめましょう。丁寧な工事ができず、施工不良につながる恐れがあります。
3.洗濯物に塗料の臭いがつくため
外壁塗装に使用される塗料は独特な臭いがします。臭いの主な原因は、塗料に含まれるVOC(揮発性有機化合物)です。外に干してしまうと洗濯物に塗料の臭いがついてしまい、なかなか落とせなくなります。
特に油性塗料は溶剤にシンナーを使用するため、臭いが強いことが特徴です。シンナーは長時間吸うと、頭痛や吐き気などの健康被害を引き起こす可能性があります。ツンとした特徴的な刺激臭があるため、臭いに敏感な方や子供がいる方は気をつけてください。
塗料には油性塗料のほか、水性塗料もあります。溶剤に水を使用しているため油性塗料のような強い臭いはありませんが、まったく臭いがしないというわけではありません。
近隣住宅の洗濯物はどうなるの?干しても大丈夫?
近隣住宅の洗濯物にも、高圧洗浄時の汚水や塗料が飛散して汚れたり、塗料の臭いが染みついたりすることがあります。近隣トラブルを招く恐れがあるため、外壁塗装中は近隣の方にも外に干すことは控えてもらいましょう。
特に近隣住宅との距離が近く、施主宅側に洗濯物を干す場合はリスクが高くなるため注意が必要です。
トラブルを防ぐためには、外壁塗装中は洗濯物を外に干さないよう事前に近隣住宅へ挨拶しておくことが重要です。近隣の建物がアパートやマンションの場合は、建物の管理会社に挨拶をしましょう。
塗装業者は事前に近隣住宅へ挨拶に行くので、施主自身も同行するとよいでしょう。
室内干しの洗濯物を早く乾かす5つの工夫
室内干しの洗濯物は5時間以内で乾かさないと雑菌が繁殖し、臭いが出てきます。室内干しの洗濯物を早く乾かす工夫は、以下の5つです。
室内干しの洗濯物を早く乾かす工夫
- バスタオルではなくフェイスタオルを使用する
- 生地が厚い衣類は裏返しにして干す
- 干した洗濯物の下に新聞紙を敷く
- 洗濯物がアーチ型になるように干す
- なるべく高い位置かつこぶし1つ分の間隔をあけて干す
1.バスタオルではなくフェイスタオルを使用する
洗濯物を早く乾かすために、まずは洗濯物の量を減らしましょう。洗濯物の量が多すぎると干すときに密着してしまい、乾くまでに時間がかかってしまいます。
量を減らすためにはバスタオルではなく、フェイスタオルの使用がおすすめです。バスタオルの面積はフェイスタオルの約3倍ですので、バスタオル1枚分のスペースでフェイスタオルが3枚も干せます。
洗濯物の量が減ると間隔をあけて干すことができようになるため、洗濯物の間に風が通り、乾燥時間も短縮できます。
雑菌の繁殖をおさえるため、汚れを残さず洗濯することも重要です。洗濯物の量が多いと洗い方が不十分になり、汚れが残りやすくなるため注意しましょう。
2.生地が厚い衣類は裏返しにして干す
生地の厚い衣類は普通に干すと乾きにくいため、裏返してから干しましょう。裏返すことで、縫い目やポケットなどに風が当たり乾きやすくなります。洗うときに裏返しておけば、干すときに手間はかかりません。
ポケットなどの布の重なりが多いズボンやスカートは、ピンチハンガーを使い裏返しのまま腰まわりや裾を筒状にして干してください。風の通り道ができるため、より早く乾すことが可能です。
洗濯物は上部から乾きます。下部は乾きにくいため、上部が乾いた後は上下を入れ替えて干すと効率的に乾かせます。
3.干した洗濯物の下に新聞紙を敷く
新聞紙に使用されている古紙には水分を吸水する効果があり、除湿器の役割を果たします。新聞紙を柔らかく丸めてから広げたものを洗濯物の下に敷くと室内の湿度が下がるため、洗濯物の乾きが早いです。
室内干しをすると湿度が上がりますが、新聞紙を置くことで湿度が下がるため、悪臭の原因となる雑菌の繁殖を防げます。ピンチハンガーで干すときは、上にも新聞紙を挟み込むと除湿効果が増すためおすすめです。
4.洗濯物がアーチ型になるように干す
洗濯物はアーチ型に干すことで乾燥時間を短縮できます。空気の通りがよくなるので、洗濯物の水分も蒸発しやすくなります。V干しや長短交互干しと比べても、アーチ型はもっとも早く乾くためおすすめです。
アーチ型に干すには、外側にズボンなどの長いものを、内側に向かって靴下やハンカチといった短いものを吊るすことがコツです。両端の長い洗濯物に風が当たりやすくなり、効率よく乾かせます。
外側は風に触れる面積が多いため、乾きにくい綿素材や生地が厚いものを干すと乾きやすいでしょう。
5.なるべく高い位置かつこぶし1つ分の間隔をあけて干す
洗濯物は、温度が高くて湿度が低い、かつ風通しの良い場所だと早く乾きます。そのため、室内干しをする際はなるべく高い位置かつ間隔をあけて干すことが重要です。
高い位置のほうが温度も高く、湿気を避けられます。また洗濯物はこぶし1つ分の間隔をあけて、空気の通り道をできるだけ増やしましょう。
ただし、位置が高いからといってカーテンレールに干すのはおすすめしません。洗濯物の重さでレールが歪んだり、落下したりする恐れがあるため危険です。
また、洗濯物にほこりや結露が付着すると雑菌が繁殖するため、洗濯物はなるべく窓や壁から離して干すようにしましょう。
外壁塗装の洗濯物でよくある質問と回答
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夜間に洗濯物を干してもよいですか?
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塗料が完全に乾いていない場合もあるためおすすめできません。また、風で洗濯物が飛んでしまうこともあります。洗濯物に塗料が付着したり、塗装が剥がれたりする原因となるので、工事が終わるまでは外に干すことはやめましょう。
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塗装していない面なら外干ししてもよいですか?
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塗装していない面でも風が吹くことで臭いが移ったり、ホコリがついたりする可能性が高いため、外干しはおすすめできません。
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洗濯物が干せない期間はどのくらいですか?
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一般的には、工事がおこなわれる約14日間はすべて外干しができません。天気の影響で工期が延びてしまった場合は、必然的に外干しできるようになるまで日数がかかります。
外壁塗装における洗濯物のまとめ
外壁塗装中は、基本的に洗濯物を外に干すことはできないと覚えておきましょう。工事をしていない日や夜間でもリスクがあるためおすすめできません。
外壁塗装中は、次の方法で洗濯物を乾かしましょう。
外壁塗装中に洗濯物を乾かす方法
- 室内干しをする
- 乾燥機や浴室乾燥機を使用する
- コインランドリーを利用する
室内に干す際は洗濯物の量を減らしたり干し方を工夫したりするだけで早く乾かすことができるため、ぜひ実践してみてください。