• ホーム
  • 外壁塗装
  • サイディング目地のひび割れは放置厳禁。劣化原因や補修方法・シーリングレスまで徹底解説

サイディング目地のひび割れは放置厳禁。劣化原因や補修方法・シーリングレスまで徹底解説

この記事の監修者

ヤマテック株式会社 代表
山下 隆盛

ヤマテック株式会社は、サイディング工事で2022年・2023年 ニチハ株式会社の出荷枚数で神奈川県No.1 を獲得!「外壁リフォームのお困りごとをゼロにする」外装リフォームプロ集団の主催者。

サイディング目地のひび割れを発見して、修理した方が良いかどうか迷っていませんか。サイディング目地の劣化症状を放置しておくと、雨漏れの原因になるため、早めに業者に相談する必要があります。

この記事ではサイディング目地の補修方法や劣化症状について解説します。シーリングレス工法についても紹介するので、サイディング補修の最適な方法を知りたい方は参考にしてください。

この記事のポイント

  • サイディング目地はシーリングとガスケットの2種類
  • シーリングの補修は増し打ちと打ち替えのどちらか
  • ガスケットの補修は交換もしくはシーリングに変える方法がある
  • サイディング目地の補修と同時に外壁塗装をすると良い
  • シーリングレスは高価だがデザイン性に優れている
  • お手元の見積りが本当に大丈夫か無料で診断します
  • 完全無料で厳選した優良業者をご紹介
  • ひび割れ・剥がれ・シロアリも相談OK
  • 施工中の業者に対する心配や不安の相談も大歓迎
正直 外装リフォームプロ集団は外壁塗装・リフォームする皆様をサポートいたします。

サイディングの目地とは

サイディングの目地とは、サイディング同士やドア・サッシ周りなどの隙間を埋める継ぎ目です。

サイディング目地の必要性

サイディング目地の防水機能と耐震機能は、家の耐久性を保つために必要です。

サイディング目地は、サイディング同士の隙間を埋めて、雨水の浸入を防ぎます。雨水が建物の内部に侵入すると、湿気が建物内部に広がり、雨漏りやシロアリの発生の原因になります。

そのためサイディング目地は、雨漏りやシロアリを防ぐために不可欠です。

また、サイディング目地は壁同士のぶつかり合いを防ぐために必要です。サイディングは経年劣化による家の歪みや、寒暖による収縮によってかすかに動いています。

サイディング目地は、こうした動きによりサイディング同士がぶつからないための、クッションの役割を果たしています。

サイディング目地には2種類ある

サイディング目地はシーリングと、ガスケットの2種類あります。シーリングはサイディング同士の間を充填して、ガスケットはサイディング間にはめこんで隙間を埋めます。

それぞれのメリット・デメリットは次の通りです。 

サイディング目地の種類メリットデメリット
ガスケット押し込むだけで設置できるので、業者の技量に関係なく設置できる。直線以外では使用できない。扱っているメーカーが限られている。
シーリング複雑な形状や、表面が凸凹したところでも使用できる。施工の際に空気が入ると、気泡が入るため、業者の技量が関係する。
サイディング目地のメリット・デメリット

ガスケットとシーリングはサイディングの仕様ごとに決まっているので、施主の希望で選択はできません。

ガスケット積水ハウス・トヨタホームなどで採用されています。それぞれ採用している製品は異なるため、ガスケットの補修は新築時に依頼したメーカーでしか依頼できません。

サイディング目地の寿命は5~30年で種類により異なる|劣化原因と症状

サイディング目地の寿命は5~30年と種類によって大きな差があります。劣化症状が進行すると、サイディングの間に隙間が生じて、建物内部に雨水が浸入したり、壁同士がぶつかったりする恐れがあります。

そのまま放置しておくと家の耐久性の低下に繋がるため、サイディング目地は種類や商品に適した定期的な補修が必要です。

サイディング目地は5~10年で補修が必要

サイディング目地は種類によって寿命が異なります。ガスケットの場合は30年、シーリングの場合は5~10年です。

シーリングの寿命は、弾力性を持たせる機能を持つ可塑剤の耐用年数によって異なります。可塑剤の耐用年数が過ぎるとシーリングの弾力性が下がり、劣化症状が見られるため、耐用年数が近づいたら補修を検討しましょう。

山下さん

ガスケット自体の耐用年数は30年ですが、その前に剥がれたり、浮いたりしたら補修が必要です。

サイディング目地の主な劣化原因

サイディング目地の主な劣化原因は次の通りです。

劣化原因

  • 紫外線
  • 経年劣化
  • 施工不良

紫外線によってシーリングは弾力性が下がり、ガスケットは浮きが生じます。特に南面や2階など、日当たりの良いところは紫外線を受けやすいため、劣化しやすいです。

経年劣化は防げないので、耐用年数が近づいたら業者に点検依頼をしましょう。

また、シーリングの塗りムラなどの原因で、サイディングとの間に隙間が生じるなどの劣化症状が現れる場合があります。業者の施工不良により劣化が早まる場合があるため、業者選びは注意が必要です。

業者選びで注意するポイントは?

施工実績を確認したり、業者の対応方法から見極めたりしましょう。

詳しくはこちらの記事で解説しています。
>>外壁塗装の相見積もり|賢い業者選びから比較すべきポイントまで徹底解説 

サイディング目地の劣化症状

シーリングの劣化症状は下記のとおりです。

山下さん

ガスケットは、劣化すると目地から浮いてきます。浮きが見られたら、早急に補修しましょう。

劣化したサイディング目地の補修方法

既存のサイディング目地の種類や状態によって、補修方法は異なります。自宅の状況に合わせて最適な補修方法を選びましょう。

シーリングの補修方法は増し打ちor打ち替え

シーリングの補修方法は、シーリングを追加する増し打ちと、既存シーリングを撤去して重点する打ち替えの方法があります。それぞれの特徴は下記のとおりです。

増し打ち打ち替え
費用500~1,100円/m900~1,500円/m
工期1~2日2~4日
シーリングの状況サイディングの厚さが15mm以上
ひび割れがない
目地の劣化症状が進行している
ひび割れがある
増し打ちと打ち換えの比較

打ち替えはカッターを用いて施工するので、サッシ部分周辺のみキズ防止のために、増し打ち工法を採用する場合があります。

ガスケットの補修方法は交換orシーリングへの変更

ガスケットの劣化症状が見られたら、新しい部材に交換します。費用は1,000~2,000円/mです。交換する際は、サイディングと見た目の相性が良いものにすると、外観の印象が良くなります。

ただしガスケットを交換する際は、建てたハウスメーカーでしか依頼できない点に注意が必要です。

また、既存のガスケットと交換できない場合は、シーリングに変更しなければなりません。交換できない理由は下記があげられます。

シーリングに変更するケース

  • 既存のガスケットと同じ部材がない
  • 構造的にガスケットが外せない
  • ガスケットを外すとサイディングが割れる恐れがある

既存ガスケットを外せない場合、上からシーリングを増し打ちします。

目地の補修は外壁塗装と同時施工がおすすめ

サイディング目地の全体補修と外壁塗装を同時に施工すると、足場費用を1回分節約できるためおすすめです。足場代の費用は1回の工事につき15~20万円かかるため、1度に施工して安く済ませましょう。

足場を組み立てる際の注意点は?

足場設置には、騒音や室内が暗くなるなど、さまざまなトラブルを引き起こすリスクがあります。トラブル発生の具体的な事例や対策について、詳しくはこちらの記事で解説しています。

>>>外壁塗装の足場でよくあるトラブル【18選】注意点と対策まで徹底解説 

目地の補修は先打ち工法と後打ち工法の2種類

外壁塗装と同時施工する場合、サイディング目地の補修方法は塗装前に補修する先打ち工法と、塗装後に補修する後打ち工法があります。

先打ち工法とは、塗膜を目地の上に塗る工法です。サイディング目地は、塗膜により紫外線や雨風から守られ、劣化の進行を抑えられます。しかし、塗膜がサイディングの収縮に追従できず、ひび割れやすい点がデメリットです。

先打ち工法を採用する場合、ブリード現象に注意しましょう。ブリード現象とは、ガスケットやシーリングの油分と塗料が反応して、塗装した部分が変色したりベタベタしたりする現象です。

後打ち工法とは、外壁塗装した後にサイディング目地を施工する工法です。塗膜とシーリング材の接触面積が少ないため、シーリングに含まれている可塑剤による塗膜汚染や、ブリード現象が起きづらい点がメリットです。

山下さん

サイディング目地がむき出しで、紫外線や雨風を直接浴びる状態になるため劣化しやすい点は念頭に置きましょう。

サイディング目地を部分補修する方法

外壁の面によって劣化の差が異なる場合は、目地の補修部分でも対応できます。部分補修のメリット・デメリットは次のとおりです。

部分補修の
メリット
部分補修の
デメリット
  • 節約につながる 
  • 施工期間を短縮できる
  • 後打ち工法の場合補修部分が目立つ 
  • 別の箇所で劣化が発生するたびに対応しなければならない

サイディングに適したシーリング材は6種類

サイディングに適したシーリング材は6種類あり、それぞれ耐久性や耐候性が異なります。

シーリング材の種類耐久性耐候性
アクリルコーキング約5年低い
ウレタンコーキング約5~10年低い・紫外線に弱い
変形シリコンコーキング約10年優れている
ポリサルファイド系コーキング約10年優れている
シーリング材

ウレタン系は耐久性が高く、他のシーリング材よりも価格が安いためシーリング補修でよく使用されます。ただし、ウレタン系は紫外線からの影響によって耐久性が左右されるため、シーリング材の上に塗料を塗る先打ち工法を選びましょう。

品質・美観性の観点からDIYはおすすめしない

DIYの場合、下記の理由から施工品質や美観が損なわれるリスクがあります。

DIYをおこなうリスク

  • コーキング剤が他の箇所に付着して見た目の印象が悪くなる
  • コーキング剤が上手く付かず仕上がりの品質が悪くなる
  • 2階での作業で落下する危険性がある
  • コーキング剤の種類を間違えて耐久性が下がる
  • 他の劣化している箇所を見落とす恐れがある

施工品質が低いと、サイディング目地の耐久性が下がり、すぐに劣化症状の再発を引き起こしかねませんDIYはあくまで応急処置程度で考えておきましょう。

サイディング目地の補修は業者に依頼した方が、施工品質が保たれ、仕上がりが綺麗になるためおすすめです。

シーリングレス外壁なら目地メンテナンス不要

シーリングレス工法とは、サイディング同士を組み込む工法で、サイディング目地は不要です。

対応できるサイディングは限られており、通常のサイディングではシーリングレス工法は施工できません。

シーリングレス外壁のメリット・デメリット

シーリング外壁のメリット・デメリットは次のとおりです。

シーリングレス外壁のメリット
シーリングレス外壁のデメリット
  • 一体感のあるデザインになる
  • 目地のひび割れや汚れを心配する必要がない
  • 家の動きに追従できず隙間が生じる

家の動きに追従できずに隙間が生じたまま放置しておくと、隙間から雨水が侵入する恐れがあるため、シーリングで充填したり塗装したりする必要があります。

シーリングレス外壁のメリットだけに着目して、施工後に「辞めておけばよかった」とならないようにデメリットも確認しましょう

シーリングレス外壁を扱うメーカーと価格

シーリングレス外壁の施工は複雑で手間がかかるため、目地が必要なサイディングよりも高価です。シーリングレス外壁を扱うメーカーは下記のとおり。 

メーカー名製品名製品価格(㎡あたり)
ニチハFuge6,521円~9,661円
ニチハCOOL7,366円~23,669円
旭トステムガーディナル10,023円~12,197円
シーリングレス外壁

ほかにどんなサイディングの製品があるの?

目地が必要なサイディングの製品は、メーカーや種類によってさまざまです。藻の発生を防ぐ機能を持つサイディングやひび割れしにくいサイディングなど、機能性も異なるため自分に合った製品を選びましょう。

詳しくはこちらの記事で解説しています。
>>シェア80%!サイディング【全4種類】特徴と選び方を徹底解説

サイディングの張り替え・カバー工法で採用可能

シーリングレスサイディングは、張り替え工法とカバー工法のタイミングで採用可能です。張り替え工法とは、既存外壁をはがして新たに外壁を張る工法で、カバー工法は既存外壁の上に新たに外壁を張る工法です。

ただし、張り替え・カバー工法を施工する際は以下の点に注意しましょう。

注意点

  • 外壁塗装よりも施工価格が高価
  • 部分張り替えはできない

張り替え工法やカバー工法は、外壁塗装では補えないほど劣化が進んだり、既存外壁の寿命が近づいたりするタイミングでおこないます。

そのため外壁塗装よりも大規模な工事になるため、施工価格は高くなります建坪30坪の場合、張り替え工法の場合300万円、カバー工法は200万円~、外壁塗装は80~100万円です。

またシーリングレスは部分張り替えができません。日が当たる2階だけシーリングレスにしたい、人目につかない箇所はシーリングレス以外の外壁にする、などの施工は不可能だと把握しておきましょう。

外壁塗装の費用に幅がある理由は?

外壁塗装は使用する塗料によって費用に幅が生じます。耐久性の高い塗料にすれば費用も高くなるので、状況に応じて最適な塗料を選びましょう。

塗料の種類について詳しくはこちらの記事で解説しています。
>>外壁塗装の塗料8種類|価格や耐用年数、メリット・デメリットを解説 

サイディング目地を目立たなくする方法2選

サイディング目地のデザイン性が気になる方向けに、シーリングレス外壁以外でサイディング目地が目立たなくなる方法を解説します。

外壁塗装と同時施工の場合と、サイディング目地補修のみの場合とそれぞれ解説するので、状況に合わせて方法を選びましょう。

シーリングを外壁塗装前に先打ちする

外壁塗装と同時施工の場合、先打ち工法をすると目立たなくなります。先打ち工法の場合、新しい目地の上からサイディングと同じ塗料を塗るため、統一感が生まれます。

また、塗膜が目地の上にあるため、紫外線や雨風からの影響を受けづらくなり、劣化の進行を抑えられる点がメリットです。

ただし、塗膜がサイディング目地よりも固い場合、サイディング目地の動きに追従できず、ひび割れを起こしやすくなる点がデメリット。

山下さん

メリットとデメリットを把握したうえで、先打ち工法を検討しましょう。

目地の色を外壁に合わせる

サイディング目地を選ぶ際に、外壁色に近い色を選ぶと、デザインに統一性が生まれます。また、サイディング目地のひび割れが目立ちづらくなり、見栄えが悪くなりません。

サイディング目地には豊富なカラーバリエーションがあるため、業者と相談しながらより近い色を選びましょう。

サイディングの目地でよくある質問

業者にサッシ周りの目地は打ち替えずに増し打ちと言われました。問題ないのでしょうか?

サッシ周りは増し打ちで問題ありません。打ち替えはカッターを用いて施工するため、サッシを傷つける恐れがあります。そのため、サッシ周りは増し打ち工法をおこないます。

目地が目立ちにくいサイディングのデザインはありますか?

サイディング目地が目立ちにくいデザインはタイル・レンガがあげられます。無地のサイディングの場合は、目地の色をサイディングの色に近づけるとデザインに統一感が生まれ、目立ちにくくなるためおすすめです。

目地についた汚れを落とす方法はありますか?

ホコリ・排気ガスなどの汚れは水で落とす方法があります。ただし、サイディング目地の汚れは溶剤の成分が溶けだしている恐れがあるため、汚れが気になる場合は外壁塗装業者に調査してもらいましょう。

サイディングの目地まとめ

サイディング目地は、家の耐久性を保つために不可欠な防水性と耐震性を兼ね備えています。劣化症状が見られたら、早めに補修を検討しましょう。

補修の際は、外壁塗装と同時施工したり、シーリングレス工法を検討するなど自分に合った方法を選ぶと納得いく仕上がりに繋がります。

この記事のポイント

  • サイディング目地はシーリングとガスケットの2種類
  • シーリングの補修は増し打ちと打ち替えのどちらか
  • ガスケットの補修は交換もしくはシーリングに変える方法がある
  • サイディング目地の補修と同時に外壁塗装をすると良い
  • シーリングレスは高価だがデザイン性に優れている

見積もり依頼・ご相談はこちら
見積もりの依頼はこちら