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外壁塗装に3回塗りが必要な理由|塗装の役割や塗装回数の確認方法まで徹底解説

この記事の監修者

ヤマテック株式会社 代表
山下 隆盛

ヤマテック株式会社は、サイディング工事で2022年・2023年 ニチハ株式会社の出荷枚数で神奈川県No.1 を獲得!「外壁リフォームのお困りごとをゼロにする」外装リフォームプロ集団の主催者。

外壁塗装を検討しているものの、気になるのが長い工期。塗料の匂いや施工中の騒音はストレスになるので、なるべく工期を短くしたいと考える人も多いのではないでしょうか。

塗料を塗る工程は時間がかかりますが、外壁塗装は3回塗りをすることで塗料本来の機能を発揮し、正しい耐用年数を保てます。

今回は外壁塗装に3回塗りが必要な理由や塗装回数の確認方法について解説します。3回塗りにしないケースも紹介するので、外壁塗装を検討している人はぜひ参考にしてください。

おさえておくべきこと

  • 塗料本来の機能を引き出し、耐久性を高めるためは3回塗りが必要
  • 3回塗りにかかる日数は最低3日〜4日間
  • 使用する塗料によって2回塗りや4回塗りで対応する場合がある
  • 正しい塗装回数で施工してもらうためには打ち合わせ段階で業者に確認する
  • お手元の見積りが本当に大丈夫か無料で診断します
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  • ひび割れ・剥がれ・シロアリも相談OK
  • 施工中の業者に対する心配や不安の相談も大歓迎
正直 外装リフォームプロ集団は外壁塗装・リフォームする皆様をサポートいたします。

外壁塗装で3回塗りが必要な理由

3回塗りとは、下塗り・中塗り・上塗りの3回に分けて塗装することです。なぜ3回塗りが必要なのか、それには下記3つの理由があります。

3回塗りが必要な理由

  • 塗料の耐久性や機能を十分に引き出す
  • 塗り回数を守らないと品質低下に繋がる
  • 3回塗りにはそれぞれの役割がある

塗料の耐久性や機能を十分に引き出す

3回塗りを行うと、塗膜に厚みが出て耐久性が高まります。2回塗りで塗膜が薄すぎると塗りムラが目立ち、厚すぎると外壁全体の重さが増したり、ひび割れしやすくなります

また、大手の塗料メーカーも3回塗りを基本として設計しているため、3回塗りを行わなければ防水性や防汚性など塗料の機能を十分に発揮できません。

適切な塗膜の厚さを作って、塗料の機能を最大限引き出すために3回塗りが行われます。

塗り回数を守らないと品質低下に繋がる

塗り回数を守らないと、外壁を守るために必要な塗膜の厚みにならないため、品質低下に繋がります。塗膜は薄過ぎても厚過ぎても劣化しやすく、耐久性を維持できないためです。

1回塗りや2回塗りなど塗装回数が少ないと、塗りムラが多く、防水性が低い塗膜に仕上がります。外壁と塗料の密着性も低いため、剥がれやすい塗膜です。

4回塗りや5回塗りのように厚く塗れば耐久性が上がるものではありません。厚い塗膜はひび割れやすく、隙間から雨水が侵入して雨漏れに繋がる恐れがあります。

山下さん

塗料の塗り回数は、メーカーや塗料の種類によって異なる場合があります。

【3回塗り】それぞれの役割を確認

3回塗りは、下塗り・中塗り・上塗りで構成され、それぞれに役割があります。

項目役割使用する塗料
下塗り外壁と上塗り塗料の密着性を高める接着剤のような役割白や透明の下塗り専用塗料を使用
中塗り雨風や紫外線から外壁を守り、平坦な塗装面を作る上塗りと同じ塗料を使用
上塗り色ムラを整えて、機能面をよくする中塗りと同じ塗料を使用

下塗りは外壁の状態によってシーラー・プライマー・フィラーのいずれかを使用します。下塗りを省くと塗料と外壁がうまく密着せず、早期の剥がれの原因となります。

中塗りと上塗りは同じ塗料を使用します。2回に分けて同じ塗料を塗るのは、色ムラを避け、防水性・防汚性・遮熱性などの性能を十分に発揮させるためです。

山下さん

中塗りや上塗りを1回にまとめると、紫外線から家を守れなくなり、塗装後数年で剥がれなどの劣化を引き起こす恐れがあります。

シーラー・プライマー・フィラーの違いは?

下塗りに使用されるシーラー・プライマー・フィラーは、それぞれ下記のような外壁材の状態によって使い分けられます。

  • シーラーはコンクリート・モルタル・サイディングや、ひび割れがない外壁に使用される
  • プライマーは鉄やステンレス・アルミなどに使用され、錆止め機能がついたプライマーもある
  • フィラーはヘアークラックや軽微な凹凸がある場合に使用される

そのほかにも外壁の種類・状態で使い分けされるので、最適な下塗り材は専門業者に相談しましょう。

3回塗りで必要な作業日数と乾燥時間

きれいな塗膜を作るためには、塗装する日数や乾燥時間に基準があります。

3回塗りに必要な作業日数

3回塗りに必要な作業日数は最低3〜4日間です。下塗り・中塗り・上塗りそれぞれに1日かかると想定しておきましょう。

もしも塗装業者に塗装工程が1〜2日で完了すると言われたら、3回塗りで塗装するか確認が必要です。3〜4日はあくまで最低日数なので、あまりに短い工期は手抜き工事の恐れがあるため注意しましょう。

塗装ごとに適切な乾燥時間を設けることが大切

塗装作業で乾燥時間は重要です。乾燥時間が正しく設けられず乾いていないまま塗装すると、塗料の密着性が失われ、剥がれや膨れの原因になります。

塗膜の耐久性も低くなるため乾燥時間は塗装するごとに必ず設けましょう。たとえば、下塗りであるシーラー系の乾燥時間は2〜3時間ほど、中塗りと上塗りは3〜4時間ほどが基準になっています。

乾燥時間は塗料の種類や気候によって変わる

乾燥時間は、天候や気温により変動します。塗料の乾燥には23℃〜25℃が適しており、それより低い気温だと乾燥時間が長くなります。

雨や雪が降っていたら乾燥が進まないため、乾燥時間が長くなると想定しておきましょう。また下記のように、乾燥時間は塗料の種類によっても変わります。

下塗り塗料

メーカー商品名参考温度最低乾燥時間
日本ペイントパーフェクトサーフ23度3時間以上
関西ペイントRSフィラー23度8時間以上
アステックジャパンサーモテックメタルプライマー25度4時間以上
ダイフレックスダイヤアクレスフィラーダンセイ23度16時間以上

中塗り・上塗り塗料

メーカー商品名参考温度最低乾燥時間
日本ペイント水性シリコンセラUV23度3時間以上
関西ペイントセラMフッソ23度4時間以上
アステックジャパン超低汚染リファイン1000MF-IR25度4時間以上
ダイフレックスダイヤスーパーセランフレックス23度2時間以上

下塗り塗料は約3〜16時間と幅広く、中塗り・上塗り塗料は2〜4時間程度と大きな差がありません。工期を短くしたい場合は、下塗り塗料の乾燥時間が短いものを選びましょう。

山下さん

外壁塗装は原則、気温が5℃以下・湿度85%以上だと硬化不良を起こすため作業ができません。

外壁塗装で3回塗りしない【3つの】ケース

外壁塗装は基本3回塗りで行いますが、使用する塗料や外壁の状態によって3回塗りしないケースがあります。塗装回数の補足として、屋根や付帯部の塗装についても解説します。

2回塗りの塗料

塗料の種類によっては2回塗りが正規回数に設定されているものがあります。2回塗りが推奨されている塗料を3回塗りしてしまうと、塗りすぎで規定より厚い塗膜に仕上がってしまいます

2回塗りで仕上げる塗料はクリア塗装・油性シリコンタフ・水性防水塗料など、下塗り不要や中塗り不要という記載があるものが多いです。塗装業者から2回塗りの塗装の説明を受けたら、2回塗りが推奨されている塗料かどうか確認しましょう。

4回塗りの塗料

塗料の種類、または劣化が深刻な場合に4回塗りするケースがあります。4回塗りは下塗りを2回行う場合が多く、下記のようなケースに当てはまります。

4回塗りが必要なケース

  • 築20年以上経過していて、ひび割れなどの劣化が激しい初めての塗装
  • 外壁材の状態が悪く、塗料を吸い込みやすい状態になっている場合

外壁材の劣化が激しいと、新しく塗る塗料を吸い込みやすくなっています。外壁材が塗料を吸い込むと塗膜が薄くなるため、外壁の耐久性が低くなる恐れがあります。

山下さん

4回塗りを行うと、3回塗りより工程が増えるため、そのぶん工期も長くなります。

クリア塗装は2回塗り

クリア塗装は下塗りの必要がないため2回塗りで仕上げます。下塗り含めて3回塗装すると、乾燥の段階で気泡が塗膜内に滞留し、濁ってしまう恐れがあるためです。

クリア塗料は無色透明なため、気泡や濁りがダイレクトに反映されます。クリア塗料で外壁の意匠性を活かして保護するためには、2回塗りが推奨されます。

補足:屋根塗装は3回塗り・付帯部の塗装は2回塗り

屋根は基本的に外壁と同じ3回塗りで塗装されます。防水性を高めて雨水の侵入を防ぐため、3回塗りの適正な塗膜が必要です。

付帯部は2回塗りで塗装されます。ケレンで表面を整えた後に上塗り1回目、乾燥させたら上塗り2回目を行い完成です。

付帯部を1回塗りで完了する業者には注意しましょう。一見問題なさそうですが、よく見ると下地が透けて塗膜が不安定になっています。

山下さん

屋根の下地が露出していたり、コケや藻が生えて劣化が激しい場合は、4回塗り・5回塗りで対応する場合があります。

正しい塗装回数をチェックする4つの方法

3回塗りではなく2回塗りにされたり、2回塗りで対応する部分を1回塗りにされたりしないよう、正しい塗装回数で施工されているかチェックする必要があります。

下記の方法で正しい塗装回数をチェックすると、早期の劣化につながる施工不良を防げます。

正しい塗装回数のチェック方法

  • 打ち合わせ段階で業者に確認する
  • 見積書を確認する
  • 塗料の仕様書を確認する
  • 業者から日々の作業報告と写真もらう
  • 現場をこまめにチェックして工程表と照らし合わせる

打ち合わせ段階で業者に確認する

打ち合わせで使用する塗料が決まったら、その塗料の塗装回数を確認しましょう。工事が始まる前に業者と確認しておけば、塗料回数のミスや相違を防げます

業者からの説明で、塗装回数が2回や4回になっている場合は、なぜその塗装回数なのか確認してください。下記が2回塗りや4回塗りになる代表的な例です。

2回塗り・4回塗りで対応される例

  • 2回塗り・4回塗り推奨の塗料を使用している
  • 外壁材の劣化が激しく下塗りが2回必要
  • クリア塗料を使用している
  • 付帯部は2回塗りが多い

上記以外の理由や、説明が曖昧な場合は悪徳業者による施工の恐れがあるので注意しましょう。

見積書を確認する

見積書を確認し、業者の提示した内容で間違いがないか、見積書に漏れがないか確認しましょう。見積書を確認すれば、塗装回数がわかります。

通常見積書は作業ごとに細かく内容が記載されており、塗装も下塗り・中塗り・上塗りと分けて書かれている場合がほとんどです。

もし塗装回数が明記されていなかったり、下塗りや中塗りが省かれて2回塗りになっていたりしたら、施工業者に内容を確認し、見積書に明記してもらいましょう。

細かい内容が書かれている見積書ってどんな見積書?

優良業者が提示する見積書には「一式」という言葉がほとんど使われておらず、塗装以外にも足場や高圧洗浄・シーリング打ち替え・軒天塗装・エアコンの脱着に至るまで、全ての作業が明記されています。

反対に、見積書の内容が荒く「一式」という言葉が多く使用されている場合は、細かい内容の明記を求めるか、業者の変更を検討しましょう。

見積書についてはこちらで詳しく解説しています。
>>サイディングの見積り依頼【チェックポイント14選】

塗料の仕様書を確認する

使用する塗料が決まったら、塗料の仕様書を確認しましょう。塗料の仕様書には推奨塗装回数が記載されているので、適切な塗装回数を確認できます

もし業者の説明と仕様書の塗装回数に相違があったら、必ず業者に確認してください。納得できる説明を受けられなかった場合は悪徳業者の恐れがあるため、施工業者の変更を検討しましょう。

業者から日々の作業報告と写真もらう

業者は一般的に、1日の作業進捗を日報として施主に報告します。作業の進捗状況を確認して塗装が3回行われているか確認しましょう。日報に作業写真を掲載してもらうと、塗装状況の確認をとりやすくなります。

現場をこまめにチェックして工程表と照らし合わせる

現場の作業と事前に業者から受け取った工程表に相違がないか確認しましょう。現場の作業は実際に足を運べば職人から確認できます。

気候などの理由によって作業に遅れがでることはありますが、作業が早く進むのは稀です。工程表より作業ペースが早い場合は理由を聞き、塗装回数や乾燥時間などが守られているか確認するのが賢明です。

山下さん

工事に不備が見つかったら、すぐに業者に問い合わせて対応してもらいましょう。

正しい塗装回数を守らないのは悪徳業者かも?

必要な工程を省き工期を短くしたり、見積書とは異なる施工を行う場合は、悪徳業者の恐れがあります。悪徳業者が施工すると施工不良が多く、早い段階で再塗装が必要になります。

悪徳業者は利益重視で施工するため、必要な人件費を削減したり、下請け業者の取り分を少額にして粗悪な施工を促したりします。

塗装回数を省くのは悪徳業者の手口の一つなので、正しい塗装回数を守らない場合は業者の変更を検討しましょう。

悪徳業者の特徴は?

悪徳業者は特徴さえ分かっていれば、打ち合わせの段階である程度見極められます。下記が悪徳業者の特徴なので、引っかからないよう確認しましょう。

  • 大幅な値下げやキャンペーンを提案してくる
  • 「今すぐ契約しないと」と考える時間を与えない
  • 無料点検を装って訪問営業してくる

そのほかの悪徳業者の特徴についてはこちらで詳しく解説しています。
>>外壁塗装で悪徳業者と契約したけど解約できる?解約方法から対処法まで徹底解説

外壁塗装の3回塗りでよくある質問

外壁塗装の3回塗りでよくある質問をまとめました。3回塗りについてまだ疑問点がある人はこちらを参考にしてください。

3回塗りは1日で終わりますか?

3回塗りは1日では終わらず、最低でも3日〜4日かかります。乾燥時間を含めると、下塗り・中塗り・上塗りにそれぞれ1日ずつかかると想定しておきましょう。

3回塗りのデメリットはありますか?

3回塗りのデメリットは下記です。
・塗装回数ごとに乾燥時間が必要なため、工期が長くなる
・使用する塗料が増えて費用が高くなる
塗装回数を減らすと工期が短くなり、費用も安くできますが、外壁の耐久性が劣るためおすすめできません。

塗装回数の違いによって外壁の見た目に変化は出ますか?

塗装回数が少ないと色ムラが起きやすく、5年前後で外観の美観が損なわれます。塗装回数が多いと外壁の見た目に変化はありませんが、塗膜が厚くなる分ひび割れやすくなります。

外壁塗装の3回塗りまとめ

外壁塗装において、下記の理由から3回塗りは非常に重要です。

3回塗りが必要な理由

  • 塗料の耐久性や機能を十分に引き出す
  • 塗装回数を守らないと品質低下につながる

また、外壁塗装は業者に任せきりにするのではなく、自分でも下記を参考に正しい塗装回数で施工されているか確認しましょう。

正しい塗装回数のチェック方法

  • 打ち合わせ段階で業者に確認する
  • 見積書を確認する
  • 塗料の仕様書を確認する
  • 現場をこまめにチェックして工程表と照らし合わせる

外壁塗装を3回塗りで行うと、見た目がきれいなだけでなく、防水性や耐久性が高い外壁に仕上がります。塗装回数を守らないとひび割れや剥がれなどの劣化が塗装後数年で起きやすくなるので、塗装回数は施工前に必ず確認しましょう。

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