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外壁塗装で塩害から住宅を守る|塩害による劣化症状と外壁塗装のポイントを解説

この記事の監修者

ヤマテック株式会社 代表
山下 隆盛

ヤマテック株式会社は、サイディング工事で2022年・2023年 ニチハ株式会社の出荷枚数で神奈川県No.1 を獲得!「外壁リフォームのお困りごとをゼロにする」外装リフォームプロ集団の主催者。

海の近くに住んでいる方なら一度は聞いたことがあるであろう「塩害」。実際に塩害に悩まれている方も少なくないでしょう。

海の近くに建っている住宅は、知らない間に外壁がボロボロになっているケースが見られます。また、内陸部に建つ住宅と同じような工法でメンテナンスをおこなうと、大切な自宅を塩害被害から守れなくなることも……。

そこでこの記事では、外壁塗装で塩害から住宅を守る方法を紹介します。塩害による外壁の劣化症状や劣化を進行させないためのポイントも解説するので、ぜひ最後までお読みください。

この記事でわかること

  • 海からの距離が7㎞以内の地域は塩害が起きやすい
  • 沿岸地域は外壁の劣化進行速度が早い
  • 金属や鉄部は錆びが発生しやすい
  • 適切な塩害対策をおこなうと外壁塗装は長持ちする
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  • ひび割れ・剥がれ・シロアリも相談OK
  • 施工中の業者に対する心配や不安の相談も大歓迎
正直 外装リフォームプロ集団は外壁塗装・リフォームする皆様をサポートいたします。

塩害とは?海に近い住宅は塩害に注意が必要

塩害とは海に含まれる塩分が付着・浸入することで、腐食や錆び、劣化が進行する被害のことです。一般的に、海からの距離が7㎞以内の地域は塩害が起こりやすいとされています。

海に近い住宅は塩害が起きやすく、外置きしている自転車や室外機などの鉄部が錆びたり、植物が育ちにくく枯れたりするのが特徴です。外壁も例外ではなく、以下の劣化症状が起こりやすくなります。

塩害による外壁の劣化症状

  • 色あせ
  • チョーキング現象
  • 金属・鉄部の錆び
  • 塗膜の剥がれ
  • 構造の腐食

塩害による劣化症状1.外壁の色あせ

外壁の色あせは、新築や前回の塗装時から外壁の色が変わっている、色が薄くなっている状態です。塗膜の防水性が低下しているサインであり、塗膜劣化の初期症状といえます。

内陸部と比べて塩害を受ける沿岸地域は塗膜の劣化が早く、色あせしやすいです。色あせは汚れとは違い、洗浄しても取り除くことはできません。外壁塗装をおこなうことで、きれいな外観を取り戻すことができます。

外壁塗装の色あせについては下記の記事で詳しく解説しています。
>>外壁塗装の色あせは劣化のサイン!美しく保つ色や予防法まで徹底解説

塩害による劣化症状2.チョーキング現象

チョーキング現象は白亜鉛化現象とも呼ばれ、塗料に含まれる顔料が外壁の表面にチョークの粉のように浮き出てくる現象です。

チョーキング現象が起きていると、外壁に触れたときに白色の粉が付着します。ただし、付着する粉は白色とは限らず、使用している塗料の色によって異なります。外壁塗装と似た色の粉末が付着したら、チョーキング現象を疑いましょう。

粉が薄っすらと付着する軽度の劣化であれば、急いで外壁塗装する必要はありません。しかし、手にべったりと粉が付着する重度の劣化は早急に対処する必要があるため、すぐに業者に相談してください。

また、外壁に水をかけて変色したら、チョーキング現象が起きている可能性があります。晴れの日と雨の日で外壁の色が変わる場合も要注意です。

外壁塗装のチョーキングについては下記の記事で詳しく解説しています。
>>外壁塗装のチョーキングを放置するリスクは?原因から対策・予防まで徹底解説

山下さん

クリア塗料には顔料が含まれていないため、チョーキング現象は起こりません。

塩害による劣化症状3.金属・鉄部の錆び

塩害のもっとも代表的な劣化症状といえるのが、金属や鉄部の錆びです。外壁材がガルバリウム鋼板やトタンといった金属や、サッシや雨戸、戸袋などの鉄部は特に注意しましょう。

塩風や塩分を含んだ雨には金属を酸化させる働きがあり、時間の経過とともに錆びを発生させます。塩害による金属の錆びは想像以上に劣化スピードが早く、気づいたときには錆びが原因で穴が開いてしまったというケースも少なくありません。

また、錆びが発生している場合はもらい錆びにも注意してください。もらい錆びは、他の建材や部材に錆びが移って汚れてしまう現象です。本来錆びない非金属でも、もらい錆びが発生する可能性があります。

塩害による劣化症状4.塗膜の剥がれ

塗膜の剥がれとは、塗膜の付着力が失われて外壁材から剥がれる状態のこと。外壁に大量の塩分が付着し、塗膜が劣化することにより起こる劣化症状です。

塗膜は塗料が乾燥してできる膜のことを指し、外壁材をコーティングする役割があります。そのため、塗膜が剥がれている箇所は、外壁材が保護されていないということです。

基本的に外壁材は、塗装をおこなうことにより防水性を保っています。防水機能が無ければ汚れがついたり、建物内部にまで雨水が染み込んだりします。接着面が浸食されて剥がれが広範囲に及ぶと、外壁材や外壁内部の傷みや腐食といった深刻なダメージを与えかねません。

そのため、塗膜の剥がれを見つけたら、劣化が進行する前に適切なメンテナンスをおこなうことが重要です。

外壁塗装の剥がれについては下記の記事で詳しく解説しています。
>>外壁塗装の剥がれは今すぐ補修!補修費用から原因まで徹底解説

塩害による劣化症状5.構造の腐食

塩害による劣化症状は、住宅の土台部分に使用されているコンクリートにも及びます。コンクリート表面に黒色や赤褐色、黄色などの錆汁が滲み出ている場合は、コンクリートの中の鉄筋が錆びている可能性が高いです。鉄筋の錆びは構造の腐食につながる危険性があるため注意が必要です。

本来、コンクリート内の鉄筋は保護膜で覆われており錆びることはありません。しかし、沿岸地域の場合は塩分がコンクリートの表面から少しずつ内部に浸透し、保護膜を剥がしてしまいます。鉄筋は錆びると膨張する性質があり、コンクリートのひび割れを起こしたり爆裂したりする危険性があります。

そのため、ひび割れと錆汁が同時に発生している場合は、劣化がかなり進行している恐れがあり危険な状態といえます。

山下さん

塩害による構造の腐食は、他の劣化症状と比べて進行速度が速く、急速に危険な状態に進行していくため要注意です。

塩害による劣化症状を放置すると外壁はどうなるの?

塩害による劣化症状を放置してはいけません。放置してはいけない理由は以下のとおりです。

塩害による劣化症状を放置してはいけない理由

  • 建物内部まで劣化が進行する
  • 建物の耐久性が低下する
  • 外壁塗装では対応できなくなり、外壁の張り替えが必要になる

劣化症状は、塗膜の防水性低下や機能性が失われているサインです。防水性が無ければ外壁に雨水が染み込み、雨漏りに発展する恐れがあります。雨漏りは、建物内部の腐食やカビ、シロアリの発生、耐久性の低下を引き起こすため危険です。

症状が悪化すると外壁塗装では対応できなくなり、外壁の張り替えが必要に……。工事が大掛かりになるほど補修にかかる費用も膨大になります。そのため、劣化症状を発見した際は、状態が悪化する前に適切な対処をおこなうことが大切です。

塩害被害を進行させないためには早期の外壁塗装が必須!4つのポイントを紹介

塩害を受ける沿岸地域は、内陸部と比べると劣化の進行が早いです。内陸部の住宅と沿岸地域の住宅の外壁塗装のタイミングを比べると、その進行の早さがわかります。

居住地域外壁塗装のタイミング(目安)
内陸部の住宅10年に一度
沿岸地域の住宅7~8年に一度

外壁塗装のタイミングは使用する塗料によって異なりますが、住宅が海に近い場合は想定よりも2~3年ほど耐用年数が短くなると留意しましょう。

次に、塩害被害を進行させないために、外壁塗装でおさえておきたいポイントを4つ紹介します。

1.高圧洗浄で塩や汚れ、カビ、旧塗膜をしっかり洗い落とす

高圧洗浄は高圧洗浄機を使い、水圧で外壁に付着した汚れやカビ、旧塗膜を洗い流す作業です。塩害で劣化した外壁は汚れに加え塩も付着しているため、特に念入りに高圧洗浄をする必要があります。

高圧洗浄は沿岸地域に限らず、どの地域の住宅でも外壁塗装に欠かせない工程です。外壁に塩や汚れが付着したまま塗装すると塗料が十分に密着しません。汚れが残ったままでは数年で塗膜が剥がれてしまう可能性があります。

塗装前に外壁に付着した塩や汚れなどを徹底的に洗い流すことで、外壁塗装も長持ちします。

外壁塗装の高圧洗浄については下記の記事で詳しく解説しています。
>>外壁塗装の高圧洗浄は超重要!手順から費用まで徹底解説

2.ケレンで完全に錆びを除去する

塩害により発生した錆びは、塗装前にケレンという方法で錆びを落とす必要があります。ケレンは、金属製のヘラやサンドペーパーなどの道具で外壁表面の錆びを削る作業です。

少しでも錆びが残っているとそこから錆びが広がるため、削り残しのない丁寧な作業が求められます。また、錆びが残ったままでは塗料の密着性が低下したり、表面が凸凹したりしてきれいに仕上がりません。

錆びが進行し、外壁に穴があいている場合はケレンと外壁塗装では対応できないため、外壁材を一新することになります。

外壁塗装のケレンについては下記の記事で詳しく解説しています。
>>外壁塗装に欠かせないケレン|絶対に必要な2つの理由と費用、作業内容を解説

3.金属・鉄部の下塗りは錆止め塗料を使用する

金属製の外壁材や鉄部を塗装する際は、下塗りに錆止め塗料を使用するのがおすすめです。錆止め塗料は、空気や水を遮断することで錆びの浸食を防ぐ効果があります。

錆止め塗料は、既に錆びている金属に塗っても効果がありません。錆びがある場合は、高圧洗浄やケレンといった適切な下地処理をおこなったのち塗装をおこなうと、錆止め塗料の効果を十分に発揮させられます。

また、錆止め塗料には種類があり、外壁材の種類や状態によって適切な塗料が異なります。経験豊富な外壁専門の地元業者であれば、適切な錆止め塗料を選定できるでしょう。

4.高耐久なフッ素塗料や無機塗料を使用する

外壁の塩害被害を防ぐためには、塩害に強い塗料に塗り替えましょう。耐候性に優れた耐用年数の長い塗料を使うことで、将来かかるメンテナンス費用をおさえることができます。塗料の中でも以下は沿岸地域に適しています。

沿岸地域に最適な塗料耐用年数特徴
フッ素 15~20年撥水性があり、塩分が付着しにくい
無機20~25年親水性があり、塩分が付着しても雨で洗い流される

上記の塗料は、アクリルやウレタン、シリコン、ラジカル塗料と比べ、耐久性が高いことが特徴です。そして、フッ素は無機よりも耐用年数は短めですが、より低価格で導入できるといったメリットがあります。

外壁塗装の塗料については下記の記事で詳しく解説しています。
>>外壁塗装の塗料8種類|価格や耐用年数、メリット・デメリットを解説

外壁塗装以外で塩害から住宅を守る2つの方法

塩害から住宅を守る外壁塗装以外の方法を2つ紹介します。沿岸地域にお住まいの方は参考にしてください。

1.こまめに外壁を清掃する

塩害は外壁に塩分が付着し続けることで発生するため、こまめな外壁清掃が効果的です。付着した塩分を定期的に洗い流しておけば、外壁の劣化や錆びの発生を遅らせられます。

軽い汚れであればホースで水洗いを、こびりついた汚れであれば塗膜や外壁材を傷つけないよう、柔らかいブラシやスポンジで擦り洗いします。

ただし、高圧洗浄機やたわしの使用は避けてください。水圧や摩擦が強いと、汚れだけでなく塗膜まで剥離する可能性があるからです。

日頃からこまめに清掃していれば、塩害をおさえることができます。海からの距離や被害の度合いにもよりますが、外壁清掃は半年~1年に1度のペースでおこなうのがおすすめです。

山下さん

高所作業や外壁すべてを掃除することは難しいため、専門業者に依頼するのも一つの方法です。

2.錆びに強い外壁材に交換する

錆びに強い外壁材に交換すれば、錆びが発生しにくくなります。錆びにくい外壁材は以下のとおりです。

錆びにくい外壁材

  • ガルバリウム鋼板
  • エスジーエル鋼板
  • 樹脂系サイディング

ガルバリウム鋼板とエスジーエル鋼板はどちらも金属製の外壁材でありながら、錆びに強いことが特徴です。エスジーエル鋼板はガルバリウム鋼板にマグネシウムの防錆効果がプラスされたもので、ガルバリウム鋼板よりも高い耐久性を誇ります。

また、樹脂系サイディングは撥水性が高く、水や湿気が浸入することが少ないため、錆びの発生を最小限におさえられます。塩害による被害を受けにくいですが、施工できる業者が少ないことが難点です。

上記の外壁材は錆びにくいうえにメンテナンスも容易なため、沿岸地域の方におすすめです。

山下さん

窯業系サイディングと鉄筋コンクリートは水分がしみこみやすいため、沿岸地域の住宅には不向きです。

塩害に強い外壁塗装業者は気候を熟知した地元業者

塩害に強い外壁にしたい場合は、地元の外壁塗装業者を選びましょう。地域特有の気候条件を熟知しており、かつ施工実績が豊富な地元業者であれば、これまでに培った経験から適切な塩害対策をしてくれます。

地域の気候を理解していなければ、その土地にふさわしい外壁塗装はおこなえません。地元の業者は長年の経験から、外壁塗装が長持ちする手段を知っています。

地元の外壁塗装の実績がない業者は、塩害に詳しくない可能性があります。適切な塩害対策がおこなわれず、すぐに錆びたり塗装が剥がれたりする可能性が高いためおすすめできません。

外壁塗装における塩害でよくある質問と回答

塩害が起こりやすい地域はどこですか?

海から0.5~7㎞の距離にある住宅は塩害が起こりやすいです。しかし、沖縄県や離島地域では7㎞以上離れた地域でも塩害が起こりやすいため注意しましょう。

塩害に強い外壁塗装業者を探すにはどうしたらよいですか?

地元の外壁塗装を専門とする業者から相見積もりを取り、塩害に関する知識や沿岸地域の施工実績が豊富な業者を選びましょう。

内陸部では塩害は起こりませんか?

海に隣接していない内陸部でも塩害被害は起こります。台風などの暴風により大量の海水が広範囲にまき散らされることがあるからです。風以外にも、高波や津波によって海水が内陸部まで到達する場合があります。

外壁塗装における塩害のまとめ

沿岸地域の外壁塗装は、以下の塩害対策をしてくれる地元業者に依頼しましょう。

外壁の塩害対策

  • 塗装前に外壁に付着した塩や汚れなどを高圧洗浄機でしっかり洗い落とす
  • 塗装前に外壁や鉄部の錆びをサンドペーパーなどを使い除去する
  • 金属や鉄部を塗装する際は、下塗りに錆止め塗料を使用する
  • 外壁塗装にフッ素や無機といった耐久性の高い塗料を使用する
  • 外壁材を交換する際は、錆びに強い外壁材を使用する

塩害は海に近い地域のみならず、内陸部や海から遠く離れた地域でも起こる可能性があります。海の塩分は、風や台風、津波などにより海から遠く離れた場所まで飛来するからです。

塩害による劣化の進行スピードは想像以上に早いです。海から近い地域の住宅や塩害被害が疑われる場合は早めに業者に相談し、外壁に塩害対策を施しましょう。

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